日銀神戸支店、景気「持ち直し緩慢」据え置き 個人消費は持ち直し一服

 日銀神戸支店が7日発表した管内金融経済概況では、兵庫県の景気の見方を据え置き、「引き続き厳しい状態にあり、持ち直しの動きは緩慢となっている」との見方を3カ月連続で示した。5月まで神戸支店長を務めた長江敬氏は同日、同支店で記者会見し、前月同様「個人消費の持ち直しの動きが一服している中で飲食、宿泊、観光関連といった対面型サービス業中心に、緊急事態宣言の影響が出ている」と改めて指摘。ただ製造業を中心として、好調な外需に収益が支えられているうえ、企業の設備投資も活発だ。個人消費でも「『財』(サービス以外)の部分は底堅く推移している」との見方も示した。

 個人消費は、百貨店販売額が新型コロナウイルスの感染拡大前である2019年との比較でみると、低調な推移が顕著だ。加えてスーパー販売額も高水準ながら「巣ごもり消費に乗って一方的に増勢といった状況ではない」とみる。加えて観光地の入り込み客数や、神戸市内の主要ホテルの客室稼働率など、観光や旅行に関わる分野の消費は引き続き厳しい状況。対面型のサービスは全般に、新型コロナの緊急事態宣言が影響して5月の大型連休も目立った改善につながらなかった。

 一方で5月の企業倒産件数は21件で、負債総額は26億円。前年同月を上回ったが、新型コロナの拡大を受けて前年同月に裁判所が業務を一時停止した反動が表れたため。過去10年の5月の平均を大きく下回る。金融面では、現金が潤沢な大企業などを中心に、3月期末越えの資金を手当てする動きが例年ほどでなかった。貸出約定平均金利は4月まで27カ月連続で低下。県内企業の資金繰りは、引き続き総じて維持されているとみている。
 
 長江氏は「もう少し長い目で見ると、ワクチン接種が着実に進められているということで、感染症に対する警戒感が徐々にやわらぐようなら、これまで抑制されていたサービス消費が大きく盛り上がるということも考えられる」と指摘。前月に続いて、景況感が悪化する懸念が反転する可能性も指摘していた。

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