日銀神戸支店長に山崎氏が就任 「神戸経済の柔軟な変化への対応に注目」記者会見
- 2021/06/07
- 20:46
1日付で日銀の神戸支店長に就任した山崎真人氏(写真)は7日に記者会見し、足元の経済情勢について「新型コロナウイルスの影響が1年超と長引く中で、ワクチン接種が広がっても完全に元に戻るというわけではなさそうだ」との見方を示した。そのうえで「急速に進むデジタル化や、気候問題への関心が高まるなど、ここ1年で起きた不連続な変化に神戸経済がどうに柔軟な対応するか注目したい」と述べた。さらに「私の印象では、神戸ないし兵庫県経済は、(歴史的に)そうした変化をとらえて柔軟に対応してきた」と付け加えた。
神戸・兵庫の印象は「神戸港という有数のインフラもあり、存在感の大きな経済地域」だという。「ここの支店長を任されたことで、職責の大きさに身の引き締まる思いがする」と話した。日銀の各支店には地域の経済に関するさまざまな情報が集まるが、「そうした公共財である情報は、私どももしっかり消化したうえで、しっかり地域のみなさまに還元していく」「地域の金融経済に関する情報のハブとしての役割もしっかりはたしていきたい」と支店長としての抱負を語った。
日銀としては「どんな時でも安心安全な決済手段でるお金を、しっかり回していくのが基本中の基本」と強調する。1995年に発生した阪神淡路大震災の際は入行3年目で、資金の出し入れを担当する本店業務局に所属していた。先輩が神戸支店と電話でやりとりし、柔軟な対応で被災地の金融システムを維持する姿を目の当たりにした。2011年の東日本大震災の際も本店の業務局で、被災地とのやりとりに追われた。「危機のときこそ日本銀行の組織力が問われるので、日ごろのトレーニングは大事」という。
記者会見には5月まで1年3カ月間、神戸支店長を務めた長江敬氏も同席。仕事を通じて県内各地を訪問し、海に山に都市と「さまざまな顔を持つ地域だという印象を持った」という。ちょうど新型コロナの感染拡大と重なり、「プライベートで観光地に行ったり、美味しいものを食べ歩いたりできなかったのが残念だった」と話していた。
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