日銀神戸支店、景気「持ち直し緩慢」据え置き 対面型に緊急事態宣言が影響

 日銀神戸支店が12日発表した管内金融経済概況では、兵庫県の景気の見方を据え置き、「引き続き厳しい状態にあり、持ち直しの動きは緩慢となっている」との見方を2カ月連続で示した。記者会見した長江敬支店長は「個人消費の持ち直しの動きが一服している中で飲食、宿泊、観光関連といった対面型サービス業中心に、緊急事態宣言の影響が出ている」と指摘した。ただ生産や輸出は引き続き回復しており、製造業を中心に企業の生産活動は着実に回復している。

 企業倒産件数は引き続き低水準で推移しているうえ、3月の負債総額は前年同月こそ上回ったが過去10年の平均を大きく下回る。金融面では大企業を中心に、1年前に予防的に借り入れた資金を返済する動きが広がったことなどから、例年に比べて3月期末越えの資金を調達する動きは強まらなかったようだ。一方で。貸出約定平均金利は3月まで26カ月連続で低下した。県内企業の資金繰りは、全体として維持されているとみている。
 
 今後について長江氏は「緊急事態宣言が延長されたことで、対面型サービス業を中心に厳しい状況が続きそう」「当面は持ち直しの動きは緩やかにならざるを得ない」との見方を示した。「先行きの見通しは感染症の動向や、それが経済に与える影響で変わりうる状況で、不透明感は強い」とも言及。中小企業が多い対面型サービス産業の動向や、非正規が多い同分野の雇用などについては引き続き注意深くみていくという。

 もっとも長江氏は「もう少し長い目で見ると、ワクチン接種などを契機に感染症に対する警戒感が徐々にやわらぐようなら、これまで抑制されていたサービス消費が大きく盛り上がるということも考えられる」と指摘。悪化しつつあった景況感が急速に反転する可能性にも言及していた。

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