川重、世界初の液化水素運搬船で進水式 12月11日に神戸工場で・見学者募集
- 2019/11/17
- 22:31
川崎重工業は12月11日に、世界で初めて建造した液化水素運搬船(完成予想図=CO2フリー水素サプライチェーン推進機構・HySTRA提供)の進水式を神戸工場(神戸市中央区)の第4船台で実施する。オーストラリアで褐炭(かったん)と呼ばれる不純物を多く含む石炭かなどから製造する水素を、神戸空港島に建設中の水素輸入基地に向けて運搬する。
1250立方メートルの液化水素タンクを搭載する。気体の水素はマイナス253度という極低温に冷却して液化。気体のときに比べて800分の1の体積になった水素を、効率よく水素を日本まで運搬する計画だ。東京五輪を開催する来年にも、世界に先駆けて液化水素を大量輸送する実証事業を日豪間で実施。将来の水素サプライチェーン(供給網)構築につなげたい考えという。
川重はロケット燃料として使う水素の貯蔵タンクを宇宙航空研究開発機構(JAXA)に納入した実績を持つなど、かねて水素に関連する事業の蓄積があった。加えて近年では2018年に大林組などと連携し、市街地では世界初の水素だけを燃料にした電力と熱の同時供給に成功するなど、クリーンな次世代エネルギーの最有力候補とされる水素に関わる展開を加速している。
船名は進水式の当日に命名する。全長は116メートル、全幅19メートル。ディーゼル発電機を搭載して電気でスクリューを回す電気推進船だ。航行速力13ノット(時速約24キロメートル)で、航続距離は1万1300海里(約2万1000キロメートル)を予定する。定員25人。
◆ ◇ ◆
神戸観光局の港湾振興部(旧神戸港振興協会)は今回の進水式を見学者を募集。27日必着で、往復郵便はがきで応募する。5人までを1組として、希望者全員の住所・氏名・年齢・電話番号を記入して申し込む。参加費は無料で、募集定員は500人を予定する。返信用ハガキで当落を全員に通知する。宛先は「郵便番号650-0042 神戸市中央区波止場町2−2 一般財団法人神戸観光局港湾振興部「川崎重工進水式」係)だ。
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