川重、水素の液化設備を来年めどに製品化 FCVなど普及に弾みか

20190522川重水素液化システム

 川崎重工業は2020年をめどに、国内メーカーでは初めて水素を液化する設備を製品化する。水素の効率的な輸送や貯蔵の仕組みが普及することで、水素を燃料にして走る燃料電池車(FCV)や、FCV向けの水素ステーションの普及に弾みが付く可能性が高まる。現在は1組の設備を建設するのに30億〜40億円かかるが、販売に向けて価格の引き下げをめざす。

 川重は2014年に産業用では国内で初めて水素の液化システム(写真=川重提供)を開発し、播磨工場(加古郡播磨町)の水素技術実証センターで試験を始めていた。当初は水素を液化する能力も1日あたり約5トンだったのが、最近は5倍の約25トンにまで改善。耐久性のテストなどを終えれば、販売に移れる見通しだ。販売先はエネルギー開発会社などを想定する。

 水素は温度を摂氏マイナス253度まで冷やすと液化でき、体積は800分の1になり輸送や貯蔵がしやすくなる。一方で利用するときは蒸発させるだけで高純度の水素ガスを得られる。電気を取り出した後に残るのは水分(水蒸気)だけで、次世代エネルギーの本命との見方も多い。

 川重は水素の液化技術を中心に、水素供給網(サプライチェーン)の構築もめざし、神戸空港島での水素輸入拠点の建設や、水素運搬船の設計なども手掛ける。2030年度には水素関連事業で1000億円超の売上高を目標にしている。

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