「ナイトタイムエコノミーとは24時間都市」 神商が「夜の観光」講演会
- 2019/07/25
- 19:18
神戸商工会議所は25日、ラグビーワールドカップ(W杯)の神戸開催を9月に控え、夜の観光「ナイトタイムエコノミー」に関する講演会を神戸市内で開催した。東京で無料英文誌「タイムアウト」を発行するオリジナル(東京都渋谷区)の伏谷博之代表が講師を務め、「ナイトタイムエコノミーとは24時間都市を作るということ」と話した。単に飲食店の営業時間を伸ばすだけでなく、公共交通機関の終夜運転などを実施するとなると、「眠っていた街を起こして新しい街を作る」ことに相当すると強調した。(写真)
ナイトタイムエコノミーの取り組みは観光客の消費単価を引き上げるのが目的。夜に演劇やショー、スポーツなどを楽しんだ後、友人と感想を語り合う場所を作ることで、旅行者もより積極的に夜遅くまで活動するとの見立てだ。一方で、ロンドンやニューヨーク、北京といった世界の大都市では、既に交通機関も含めて都市機能が24時間稼働することをめざして動いている。そうした場所から訪れる観光客が、夜も不便さを感じずに過ごせるようにすることが、消費を引き出すことにつながると伏谷氏は指摘していた。
続いて神戸市の長村博・国際スポーツ室担当課長が神戸市の準備状況を説明。平均すると約30%が海外からの観戦客とされるが、「神戸での4試合は海外からの観戦客が多く、平均を上回る35%程度になりそう」との見通しを示した。一方、神戸観光客の下辻光輝・観光部担当部長は、地下街のさんちか・デュオこうべで臨時のバーを開設し、試合後の観戦客によるビールの需要に対応することを説明。神戸港の遊覧船を夜間に運行するなど関連する施策も紹介した。
神戸では9月26日から10月8日まで、ノエビアスタジアム神戸(御崎公園球技場、神戸市兵庫区)でW杯の予選4試合を開催する。近畿地方では東大阪の花園ラグビー場と神戸の2カ所で開催することもあり、海外からの観戦客は近畿地方に滞在する期間が比較的長くなるとみられる。京都などなど周辺の観光との組み合わせなどにも関心が集まっている。
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