手術支援ロボ「ヒノトリ」、婦人科・消化器科への適応申請 手術16種類に

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【神戸経済ニュース】シスメックス(6869)と川崎重工業(7012)の共同出資会社であるメディカロイド(神戸市中央区)は、同社が開発した国産初の手術支援ロボットシステム「hinotori(ヒノトリ)」(写真=メディカロイド提供)で婦人科と消化器科への適応を申請した。同社は2020年8月に、泌尿器科領域での使用で製造販売承認を受けてヒノトリを同年12月に発売。国内の施設で使用が始まっている。今回の適応申請が承認されれば、より広い範囲の手術で公的保険の申請が可能になる。10月31日付で申請した。

 すでに泌尿器科では5種類の手術が厚労省の承認を受けている。今回は、がんの切除などを中心に、婦人科で3種類、消化器科で8種類の手術ができるよう適応申請した。承認されれば合計16種類の手術が可能になり、ヒノトリの見込み販売先も広がる形になる。ただ先行する米インテュイティブサージカルが2000年に発売し、世界市場をほぼ独占してきた「ダビンチ」は21種類の手術に公的保険が適用されている。医療機器業界では、ヒノトリも少なくとも同様の水準までは、可能な手術の適応申請を続けるとの見方は多い。

 加えてメディカロイド幹部からも「後発であるだけに、新たな付加価値は欠かせない」(田中博文副社長)といった声が出ている。同社は顧客である医師らからの声を反映してソフトウエアの更新につなげる姿勢を強調しているほか、NTT(9432)傘下のNTTドコモと連携して高速通信網「5G」を活用した遠隔手術システムの構築などに乗り出している。

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