地域通貨でコミュニティ再構築は可能か? 商店街で実証実験・灘区

20211116すいすいコイン

【神戸経済ニュース】神戸市灘区の水道筋商店街と周辺では、地域通貨アプリ「すいすいコイン」を使ったコミュニティ再構築や地域経済の活性化についての実証実験が15日に始まった。各自のスマホに専用アプリをインストールして使う(写真は画面例=アイリッジ提供)。神戸大学経営学研究科による実証実験で、NTT(9432)傘下のNTT西日本と神戸市が協力。若手研究者の研究活動経費を助成する「大学発アーバンイノベーション神戸」の一環だ。

 使用するデジタル地域通貨「すいすいコイン」の基盤(プラットフォーム)には、アイリッジ(3917)子会社のフィノバレーが提供するデジタル地域通貨プラットフォームの「MoneyEasy(マネーイージー)」を採用。事前募集で当選した960人に対し、5000円のチャージで6000ポイント(1ポイントで1円で利用できる)のすいすいコインを各1回ずつ販売する。水道筋商店街などの67店舗で利用できる。

 期間は2022年1月15日まで。期間内は、キャッシュレス決済サービスとして利用できるほか、すいすいコインの利用者が参加できる商店街のイベントも実施する予定だ。地域活動などに傘下するとポイントが獲得できるといった仕組みを試すことで、地域活動や地域経済に与える影響を検証する。地域通貨は、商店街のにぎわいづくりをめざす非営利団体の「わくわく西灘」(神戸市灘区)が発行体になる。

 実証実験に加えて参加者と加盟店の双方に対してアンケート調査も実施。価値ある地域通貨や、地域通貨の効果などを改めて浮き彫りにしたい考えだ。神戸市が進めるスマートシティ構想で本格展開するかどうかも、あわせて検討するとみられる。同じ「MoneyEasy」を基盤とした使った地域通貨に、岐阜県飛騨・高山地方の「さるぼぼコイン」、千葉県木更津市の「アクアコイン」などがある。


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