「Staple核酸による遺伝子治療」が最優秀賞 メドテックグランプリKOBE2021

20211009メドテックGP

【神戸経済ニュース】神戸医療産業都市を舞台に9日開催した健康・医療に関する次世代技術のコンテスト「メドテックグランプリKOBE2021」の最終審査会では、最優秀賞に「Staple核酸による遺伝子治療」をテーマに発表した「RNart(アールナート)」が選ばれた。酵素と連動が不要の「Staple(ステープル)核酸」を使い、病気のもとになるタンパク質を作る原因になっているRNA(リボ核酸)を変異させて発症を抑える医薬品を作り出す。これまで核酸医薬の弱点とされてきた、意図しない変異(オフ・ターゲット効果)を解消する技術を医薬品に応用する。副賞として賞金30万円と、事業投資500万円を受ける権利を獲得した。(写真は表彰式の様子)

 RNartの代表は、熊本大の勝田陽介助教(写真中央)。若手研究者らとともに年内の会社立ち上げをめざす。審査委員長を務めた人材教育会社のリバネス(東京都新宿区)の高橋宏之執行役員(写真左)は、最優秀賞に選んだ理由について「薬にするにはまだ、いろいろ越えなくてはならない壁があるが、われわれが支援することで大きく成長する可能性があると思った」と説明した。神戸医療産業都市推進機構の花谷忠昭クラスター推進センター統括監(写真右)は全体の講評として「神戸のエコシステムをスタートで終わらせるのではなく、患者さんまで届けたい」と述べ、医療スタートアップを継続的に支援する方針を改めて強調した。

 メドテックグランプリKOBEは神戸医療産業都市によるベンチャー支援と技術発掘を目的に開催。2018年から年1回のペースで開催し、今回は4回目だ。会場は神戸大学先端融合研究環統合研究拠点コンベンションホール(神戸市中央区)だった。主催は神戸市と神戸医療産業都市推進機構、リバネスの3者。今回は応募した75チームの中から最終審査会までに12チームにしぼった。最優秀賞のほかスポンサー企業各社も賞を出した。RNartは大正製薬フロンティア・リサーチ・センターによる「TaishoFRC賞」を同時受賞した。各賞は以下の通り。

 カワるサキヘ(川崎重工業)賞=レストアビジョン(網膜色素変性症に対する視覚再生遺伝子治療薬の開発)▽シスメックス賞=HiLung(幹細胞技術により呼吸器疾患創薬プロセスを革新する)▽千寿製薬賞=aceRNA Technologies(mRNA医薬による生体内細胞制御・リプログラミング)▽SOMPOホールディングス賞=ユニバーサル・バイオサンプリング(革新的ハイスループット検体検査システム)▽第一三共賞=Veneno Technologies(革新的スクリーニング技術によるペプチド医薬品開発)▽第一生命ホールディングス賞=アルメッド(ドレブリンで新たな認知症の診断薬と治療薬をつくる)▽明治ホールディングス賞=Liquid Mine(白血病の再発を早期に発見するモニタリング検査)▽ロート賞=液体肝臓(液体肝臓の開発)▽神戸医療産業都市賞=Bio IT(安全な人工ウイルスでパンデミックから世界を守る)▽リアルテックファンド賞=チームAMATERAS(細胞レベル分解能・高速超広視野イメージングの実現)

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