基準地価、神戸市で8年連続で値上がり 新型コロナで値上がり率は縮小
- 2020/09/29
- 16:50
神戸市内の地価上昇の勢いが弱まっている。国土交通省が29日発表した基準地価(7月1日時点)のうち神戸市では商業地、住宅地とも8年連続で上昇したが、上昇率は昨年に比べて低下した。三宮再開発などへの期待は根強いが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた経済停滞を受けて、土地への需要が後退するとの見方が広がったのが地価統計にも表れた。一方、住宅地も灘区・中央区を中心に8年連続で上昇したが、長田区で下落率の拡大が目立つなど、地価の動向は2極化しつつある。
商業地は軒並み伸びが鈍化し、最も地価が高い中央区三宮町1丁目7の商業ビル「スタイルパレス」がある場所では、上昇したが昨年に比べ2.3%高い670万円。昨年の値上がり率(19.1%上昇)に比べて値上がり率が大幅に縮小した。神戸市電対でも1.3%上昇と、昨年の5.5%上昇から値上がり率が縮小した。各区別では昨年につづいて全9区が値上がりしたが、中央区の値上がり率は2.0%と、昨年の11.1%を大幅に下回る伸び率だった。
住宅地の上昇率は前年比0.2%と昨年(0.7%)を下回った。最も地価が高い地点は昨年と同じ東灘区岡本2丁目で、1平方メートルあたり58万5000円。昨年に比べ2.3%上昇した。上昇率が最も大きかったのは、御影中町4で前年比6.1%上昇の1平方メートル当たり40万3000円。全用途でみても神戸市で最も大きな値上がり率になった。2位は灘区浜田町4と灘区都通2が4.3%上昇し、価格も同じ1平方メートル当たり24万円だった。いずれも地価上昇が先駆した付近から、少し離れた場所になった。
基準地価は決められた毎年同じ地点の地価を年に1回、不動産鑑定士に依頼して評価する。全国では2万1540地点、うち兵庫県内では810地点を調査した。土地取引の参考指標や公共事業を目的とした土地取得の時の基準にも使う。
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