川重の株主総会が40分間で終了 事前の議決権行使、強く呼びかけなどで
- 2020/06/25
- 11:21
川崎重工業が25日に開催した定時株主総会は、40分間という異例の短時間で終了した。川重は今回が第197期の定時株主総会とあって、さすがに過去最短か分からないというが、新型コロナウイルスの感染予防を目的にネットや郵送による事前の議決権行使を強く呼びかけた結果、会場に集まった株主も74人にとどまった。招集通知の記載内容と重なる業績についての説明などを簡略化したのも、時間短縮に寄与。会場での長時間の滞在による感染リスク抑制につなげた。
質疑応答の時間に発言した株主は4人だった。このうち1人は「稼ぎ頭の航空機事業は新型コロナの影響が長引きそう」と指摘し、今後の経営方針を質問した。議長を務めた金花芳則社長は質問に答え、「コロナ禍に貢献しながら収益を上げる事業モデルを模索する」との方針を強調。具体的にはシスメックスとの共同出資会社であるメディカロイドが3日に発表した、PCR検査を自動化するロボットシステムなどの開発を例に挙げた。
午前10時に始まった株主総会の冒頭では、2020年3月期の期末配当を見送ったうえ、その発表が権利確定後である5月になったことについて、金花芳則社長が陳謝した。新型コロナウイルスの感染拡大などを受けて手元資金を厚くすることを重視した結果と説明し、株主らの理解を求めた。
監査等委員会設置会社への移行に伴う定款変更や、取締役人事、取締役の報酬額設定など6議案は会社提案通り可決した。川重の株主総会は神戸国際会館こくさいホール(神戸市中央区)で開催。午前10時に始まり、午前10時40分に終了した。所要時間は昨年(2時間12分)よりも大幅に短縮。入場者数も昨年の460人に比べて大きく減少した。
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