川重の前期、純利益32%減 繰り延べ税金資産の取り崩しで・期末無配に

20200512川重決算

 川崎重工業が12日に発表した2020年3月期の連結決算は、純利益が前年同期比32%減の186億円だった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた、世界的な需要減などでの収益悪化などを背景に、繰り延べ税金資産の一部を取り崩したことで税金費用が膨らんだ。航空宇宙システムなどの増益では補えなかった。35円を予定していた期末配当は無配とし、年間では19年9月期末に配当済みの35円配になった。

 売上高は3%増の1兆6413億円、営業利益は3%減の620億円。ボーイング787向けエンジンの分担製造品などが増加した航空宇宙システムが収益をけん引した。国内向けや米国向けに売上高が伸びた鉄道車両は、前期に発生した米国向け案件の一時費用などがなくなり赤字幅が縮小した。半面、モーターサイクル&エンジンではタイバーツ高による製造コストの増加や、4輪車のリコールの影響などが表れ、収益の重荷になった。

20200512川重セグメント

 20年3月末時点の受注高は、前年同期比5%減の1兆5135億円になった。航空宇宙システムで防衛省向けや民間向けの分担製造品が減少。海洋船舶で、前期に潜水艦を受注したのも影響した。

 21年3月期の連結業績予想は開示しなかった。年間配当計画も未定とした。新型コロナウイルスの世界的な流行で、航空宇宙システムやモーターサイクル&エンジン部門に大きく影響が出るという。通期では同社全体でみて赤字になる可能性も残るとしている。現時点では合理的な業績予想の算出が困難と判断した。22年3月期の営業利益を1000億円超などとする中期経営計画の目標も取り下げるとした。

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