川重とシスメックスの共同出資会社、PCR検査ロボなど開発で神戸市と連携

20200603メディカロイド会見

 川崎重工業とシスメックスの共同出資会社で医療機器を開発するメディカロイドと神戸市は3日、新型コロナウイルス感染症の再拡大に備え、自動的にPCR検査ができるロボットシステムの開発などで連携すると発表した。医療従事者の感染リスクを下げるのと同時に、PCR検査体制の拡充の両面に寄与すると見込む。神戸市の久元喜造市長(写真左)とメディカロイドの橋本康彦社長(同右)が同日、神戸市役所で共同の記者会見を開いた。

 メディカロイドはすでに、検査に必要な検体を自動的に採取するロボットシステム、検体を分析するロボットシステム、病室に食事や薬を運びながら遠隔で患者に問診できるロボットの3種類を開発。テストを進めている段階だ。これを社会実装に向け、神戸市が病院や宿泊型療養施設などと調整する。さらに開発経費などについて、神戸市が5000万円程度の財政支援も実施する。久元市長は「神戸市では現在、1日に462件のPCR検査が可能だが、ロボットシステムの導入によって、この何倍もの件数の検査ができるようになる」と説明した。

 ロボットはいずれも、川重の産業用ロボットである「duAro2」シリーズを活用。一連のPCR検査での応用に向けて、それぞれ専用のプログラムをメディカロイドが作成した。PCR検査の工程では検体採取の現場と、検体を分析する際の不活化処理で、作業者の感染リスクがある。加えて不活化処理と、それに続く核酸抽出と遺伝子増幅の作業は技術力が必要で、人材の確保が必要だ。ロボットの投入によって、感染リスクと人材確保の両面の課題解決につながる可能性が高い。

 メディカロイドの橋本社長は、検体採取から検査後の療養まで「ここまで一気通貫でロボット化するのは世界で初めての試みだろう」と話す。検体採取のうち唾液の採取は特に認などは必要ないが、鼻ぬぐい液の採取については医療認証の取得する必要がある。いずれの採取方法もできる能力を持つが、まず認証不要の唾液の取得で検査に取り組む計画だ。今後、最終的な調整・評価を実施。まず神戸市に販売し、10月からは神戸医療産業都市内の施設で運用を開始する予定だ。神戸市とシスメックスなどで設立した、シスメックスBMAラボラトリー(神戸市中央区)内のPCR検査機関でも活用する。

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