川重、医療用の防護具など生産開始 鋼材加工の型紙フィルム転用など
- 2020/04/27
- 21:30
川崎重工業は27日、新型コロナウイルスの感染防止を目的とした医療用防護具の生産を始めたと発表した。生産しているのは顔面を覆う医療用フェイスシールド(写真=川重提供)と、医療用のガウン。神戸工場(神戸市中央区)と播磨工場(播磨町)で20日から生産をはじめた。20日には、すでに川崎病院(神戸市兵庫区)への寄付も始めており、兵庫県にも提供する計画だ。
鋼材加工に使用する透明の型紙フィルムを、医療用フェイスシールドの材料に転用した。ウイルスを検出する「PCR検査」で検体を採取するのにも必要な器具だ。1日あたり最大500個を生産することができる。医療用ガウンは大阪大の医学部付属病院が公開した、感染対策用のガウン作成方法を参考にした。1日に最大1400着の生産が可能になった。
川重は危険物をあつかうプラントや精密機器なども生産した実績のある設計、生産、品質管理の手法を生かして、効率的に医療用の防護具を医療施設に供給。新型コロナウイルスの感染防止に役立てたいとしている。
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