三宮再開発 「人と空間の関わりを大事に」 市役所2号館建て替えでシンポ

20191222市役所2号館シンポジウム

 神戸市は22日、老朽化のため建て替える市役所本庁舎2号館に関する住民向けシンポジウム「市庁舎エリア周辺エリアのこれからを考える」を開催した。パネル討論(写真)では、司会を務めた神戸大学教授の末包伸吾氏が「人と空間の関わりを、いちばん大事にしたいというのを、みなさんが違った角度から指摘した」と述べ、利用者が居心地の良さを見つけ出せる新庁舎にすることが肝要であるとの見方を提示した。シンポジウムはデザインクリエイティブセンター・KIITOを会場に、住民ら約150人が参加した。

 討論ではパネリストとして参加した大阪市立大教授の嘉名光市氏が「にぎわいや回遊性を通行量で評価するのではなく、滞在時間や歩行時間で居心地のよさを示すべき」と指摘した。続いて同じくパネリストの大阪府立大学准教授の武田重昭氏が「存在そのものや利用価値に加えて波及効果も重要」と述べた。

 「神戸モトマチ大学」の村上豪英氏は市役所の立地から「人の流れに依存していては何もできず、(東遊園地や旧居留地も含めた)三宮の南側一帯で集客を考える必要がある」と指摘。さんきたアモーレ広場(通称パイ山広場)の設計コンペで最優秀賞を獲得した建築界の津川恵理氏は「(人が集まるようにするには)市役所の機能を分解する機能や要素を入れることができれば」と話していた。

 シンポジウムでは前半に、14・15日に実施した学生らとのワークショップ(研究会)の結果も報告。学生らが考えた新2号館のアイデアも披露した。議論が長引き時間が足りず、パネル討論後の末包氏の呼びかけが「どうしても質問をしたいという方、1人だけどうぞ」だったこともあり、会場からの質問は出ないまま終了した。

 神戸市は27日まで神戸市役所2号館の基本計画案について意見募集(パブリック・コメント)を実施している。

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