アフリカのアイデンティティとは? 「AFRIKA meets KANSAI」来月開催

20210820センダ教授

 関西最大級のアフリカ文化交流の祭典である「AFRIKA meets KANSAI2021(アフリカ・ミーツ・カンサイ2021)」の開催を控え、同行事の実行委員会が神戸市内で19日に事前イベントを開いた。コンゴ出身の実行委員長で神戸情報大学院大学のセンダ・ルクムエナ教授(写真)はあいさつし、1950年台にアフリカが植民地支配から脱却する流れを作った総合誌「プレゾンス・アフリケンヌ」を紹介。同誌がアフリカの独自性を見直すことで歴史に大きく影響したことを引き合いに、「文化面でもアフリカのアイデンティティを知ってもらいたい」と開催の意義を語った。

 この日のイベントでは、マリ出身で京都精華大学のウスビ・サコ学長が「現代アフリカ文化の多様性」について講演。日本ではアフリカの文化というと画一的で、一面的なとらえ方が多いと指摘。文化圏や経済圏を主要な4つの経済共同体に着目して把握すると理解しやすいと紹介した。アフリカ現地でも「植民地時代に無理矢理引かれた国境は脇に置いて、『面』で見ていこうという動きがある」という。加えて「アフリカの経済活動は80%がインフォーマル」であることに、いかに新たな可能性をいかに見出すかが今後の成長の鍵になる、との見解も語った。

 このほかアフリカと日本を結ぶ活動も紹介。学生の萩原涼加さんは商品に適さず捨てられているコーヒー豆を画材として活用し、絵画を作成するようになった経緯を語った。ガーナ産の原料を使った化粧品を製造販売する「N yura konko(ンユラコンコ)」の相川香菜社長は、ガーナと日本を結ぶアートプロジェクトを立ち上げたことを話した。さらにエチオピア出身で神戸市職員のハサン・ケデュール・エドリスさんは、ICT(情報通信技術)を巡ってルワンダを中心としたアフリカと神戸市の経済交流などについて説明した。

 「AFRIKA meets KANSAI」はアフリカ文化の普及や交流のきっかけづくりなどを目的に2011年から開催。今年で11年目になる。今回は9月17〜19日に神戸ハーバーランド(神戸市中央区)の高浜岸壁で開催する。当日は講演会などのほか、アフリカの音楽やダンスの実演、雑貨の販売、アフリカ各地の飲食物の販売などを予定している。詳しい内容は、イベントのホームページやフェイスブックページなどに随時掲載する。

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