神戸・北野の歴史的建物が料亭「松廼家」に JR西日本など実証実験の詳細発表

20201202松廼家説明会

 JR西日本と老舗料亭「松廼家」(まつのや)などを運営するエムズブランディング(神戸市中央区)は1日、両者が連携して取り組む、神戸や兵庫の文化を体験できる文化振興の実証実験について詳細を発表した。JR西日本が神戸市中央区の北野地区に所有する歴史的建築物「三宮ゲストハウス」で、料亭「松廼家」を営業する。さらに実証実験の期間中に月1回のペースで、兵庫県内の文化に親しむイベントを開催する。ひとまず期間は2021年3月末までの4カ月間の予定とした。

 JR西日本の三宮ゲストハウスは貿易商だった大林保吉の住宅として1907年に完成。14年に海運業者の乾家が購入し、28年に洋館部分を増築した。神戸市が伝統的建造物に指定している。これまで内部の会合などで年10回程度しか使われていなかったこともあり、JR西日本は同建築物が沿線の文化振興などに行かせるか模索していた。一方で、震災で建屋が全壊した後、ビルに入居して営業していた松廼家が「料亭」を展開できる場を探していたこともあり、老舗料亭の料理を提供することを通じた文化の発信を試みることで両者が合意した。

 料亭としての営業は12月10日にグランドオープンを予定。1階「松の間」を使った夜の本懐石は予約制で1万5000円から。一方で昼は眺望のよい2階「桜の間」で、昼御膳(税別2500円)などを提供と、比較的利用しやすくした。料亭といっても「一見 (いちげん)さんお断り」ではなく、初めての客でも予約を受け付ける。月曜は定休日だ。

 文化振興事業の第1弾は、淡路人形浄瑠璃の吉田史興氏による実演を27日に予定する。淡路島の素材を使った食事と鑑賞をセットにする予定だ。来月以降は職人を招いた和菓子作り体験などを開催したい考えだが、人との接触が難しい中で「どこまでできるか検討していきたい」(松廼家女将の鵜殿麻里絵・エムズブランディング社長=写真左)。

 JR西日本としても駅やホテルといった営業施設以外を使った、老舗料亭との連携は初の試み。「実際のところ、今回の実証実験を通じて、どういったことが検証できるのかも含めて手探りの状態」(JR西日本神戸支社の秋山秀則・総務企画課長=写真右)という。来年4月以降も料亭の営業を続けるかなど、実証実験を進めながら検討する。まずは兵庫県内の物産や伝統文化などに詳しい鵜殿氏と組んで、どれだけ兵庫県の魅力を再発見できるかが鍵になりそうだ。

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