神戸市、シスメックスに「応援ファンド」寄付で感謝状 「長丁場が気がかり」

20201202感謝状贈呈式

 神戸市と公益財団法人のこうべ市民福祉振興協会(神戸市北区)は1日、感謝状を贈った。医療用の検査機器大手であるシスメックスは、新型コロナウイルス感染症の治療などにあたる医師や看護師など、医療従事者の勤務環境を改善するための資金調達を目的としたファンド(基金)「こうべ医療者応援ファンド」に3000万円を5月29日付で寄付した。

 神戸市役所で1日午後に開催した贈呈式では、神戸市の久元喜造市長(写真左)と、振興協会の三木孝会長がそれぞれ、シスメックスの家次恒会長兼社長(写真右)に感謝状を手渡した。シスメックスの家次会長は「われわれも広い意味では医療関係者なので、苦労は理解できる」と述べた。そのうえで「長丁場になっているのが気がかり」と、医療現場の現在の様子を気づかった。

 これに対し、久元市長は「保健所の職員は責任感が強く一生懸命だが、やはり長丁場になっている」と応じた。このため2021年度は「不要不急の仕事はできるだけやめて、感染が拡大したら、いつでもパッと応援できるような体制を作りたい」「保健師の仕事は保健師にしかできない仕事に特化して、事務職員や派遣職員でカバーしたい」との方針を改めて説明した。

 政府が個人消費を喚起する「Go To」キャンペーンにも話題がおよんだ。この日の神戸市は新規の新型コロナ感染者数が50人と過去最多を記録。家次氏は「先日、京都に出向いた際にはとても多くの観光客を見かけたが、感染者数は京都のほうが圧倒的に少ない」と指摘。感染者数の増加と政府のキャンペーンには明確な因果関係が見当たらない中で反対論も多く、取り扱いの難しさに久元氏も思わず「Go Toは頭が痛い」と、こぼしていた。

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