アシックス、「場の提供」や「分析」も収益の柱に 2030年の長期ビジョン

 アシックスは5日、アナリストや報道機関向けの事業説明会「第3回インベストメントデイ」で、2030年の同社の姿を描いた長期ビジョンを発表。現在のシューズやウエアなど製品中心の事業展開から、スポーツのための場の提供「ファシリティ&やコミュニティ」や、データ分析「アナリシス・ダイアグノシス」による個別のコーチングなどサービスの分野を、収益への柱へと伸ばすと説明した。記録を伸ばすスポーツ中心から、健康市場全般に事業領域を拡大する方針だ。

 同社では、すでに足の動きを感知してランニング中に音声コーチングを受けられるシューズ「エボライドオルフェ」などの予約販売を始めた。カシオとの協業でランニングフォームを測定・分析する腕時計型の機器について、2021年に新サービスを予定。さらに靴を製作するための足型をデジタル化し、顧客ごとに個別の足型を使用する技術も開発中だ。デジタル技術の活用で、従来はトップ選手しか受けられなかったようなサービスを、手軽に受けられるようにする。対応するアプリの開発なども、さまざまに進めていく考えだ。

 広田康人社長COOは、今後の同社のマーケティングについて「従来は『ランニングシューズといえばアシックス』だったが、今後は『ランニングといえばアシックス』ということで、ランニングのエコシステム(収益構造)を強化していきたい」と説明。専門性を持った製品販売に加えて、スポーツに関わる人や関連するサービスに一段と幅広く携わっていく姿勢を強調した。

 数値目標について広田社長は、長期ビジョンの「実現には強固な財務基盤が必要」として、今後の収益の立て直しに改めて意欲を示した。ただ現時点では2030年に向けた目標を示さず、「来春にも発表する2021〜23年の中期経営改革で、まずは3年間の数値目標を明示する」と話した。投資計画については「毎年毎年の積み重ね」と述べるにとどめた。

 説明会は動画配信システムを利用して開催した。広田氏は神戸市中央区のアシックス本社に隣接する、アシックススポーツミュージアムで話し、アナリストらは画面を通じて話を聞いた。

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