本城monoAI社長「XR技術の発展がメタバース普及に寄与」 神戸で講演

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【神戸経済ニュース】神戸市中央区に本社を置き、20日に東証グロース市場に新規株式公開(IPO)したmonoAI technology(5240)の本城嘉太郎社長(1枚目の写真)は24日に神戸商工会議所で講演し、「(表示の技術である)XR技術の発展が、サーバーに人が集まる技術であるメタバース(仮想空間)の普及に寄与する」と指摘し、今後のメタバースの利用が多様化するとの展望を示した。現在はイベントでメタバースを利用するケースは多いが、「学校まるごと、オフィスそのもの、といった人が集まって何かをする場所すべてをメタバースにした場合、小さなスマートフォン(スマホ)の画面では情報量が少ない」ことから、視界を覆う表示装置の普及が今後の鍵になるという。

 「XR」とは、主に「VR」「AR」「MR」の3種類の表示方法の総称だ。コンピューターグラフィックス(CG)で描いた3次元の映像を好きな視野から360度すべてを見渡せることで、仮想の世界を体験するのがVR。現実に見えている光景に動画やイラストなどのデジタル情報を重ねて表示する技術をARという。MRはARに似ているが、現実世界にある物(部屋やテーブルなど)を機械が把握して、それらに映像をぴたりと重ね合わせることで、現実にはない展示物を好きな方向から眺めることができるといった表示方法だ。

 本城社長は「将来的にはディスプレーがメガネやコンタクトレンズのように軽く、(価格も)手ごろになるといわれている」という。「朝起きて、メガネをかけた瞬間から現実と同時にさまざまな画像を見ることで、情報が取得できるようになる」「いまマクドナルドでスマホ片手の高校生はツイッターやゲームを楽しんでいるが、メガネ型のディスプレーが普及すればマクドナルドに座った瞬間にボタンひとつで突然、学校に出席して1時間授業を聞いて、また瞬間的に現在の居場所に戻ることができる」。仮想空間に人が集まり始めている。「現実世界と仮想空間が融合した未来が訪れたとき、基礎になっている技術は、すべてメタバースだろう」と予想してみせた。

20221224DXフェア

 講演は神戸商工会議所が開催した「デジタル化・DX推進フェア」の一環だ。企業のデジタル化やDX(デジタルトランスフォーメーション)を後押しするサービスを提供する32社が出展し、効率化をめざす地元企業との商談に臨んだ(2枚目の写真)。会場には約150人の来場者があった。本城氏のほか、高校在学中に起業してITに詳しくない中小企業を支援する「DX学校」校長を務める梅崎健理氏、検索サイト最大手である米グーグルの日本法人で元社長の辻野晃一郎氏も講演した。

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