IPO monoAI(2)本城社長「共通基盤で安価にメタバースを提供」

=(1)から続く

 monoAI technologyの本城嘉太郎社長に同社の強みや今後の展開、今回のIPOの意義などについて聞いた。本城社長はテレビ会議システムを通じて神戸経済ニュースのインタビューに応じた。

 --仮想空間「メタバース」では、どのようなサービスをしているのか。

 「仮想空間を開設したい企業や団体の要望に応じて、必要な機能を備えた仮想空間を作成している。たとえばバーチャルライブ会場であれば投げ銭とか、Tシャツ販売といった機能が求められる。だが学校だとチケットやサイリウムを振るといった機能は不要で、入出場管理・出欠確認だとか、生徒の画面を先生が見たいなどと必要な機能が変わってくる。そうしたオーダーメードの仮想空間を開発・設置する。希望があれば仮想空間の運営や、継続的なメンテナンスのサービスも提供している」

 「このほか説明会などのために1回だけ仮想空間を利用したいといったケースに対応する、貸し会議室のような空間を用意している。画面共有だとか、質問者にマイクを渡すといった、ビジネスで使いやすい機能を充実させている。これは1回50万円〜で使っていただける」

 --同業他社に比べた強みは何か。

 「XR CLOUD(XRクラウド)という共通の基盤の上に、空間のデザインや、さまざまな機能をオプションで組み立てて顧客ごとの仮想空間を完成させる。この共通の基盤があることで、1から仮想空間を作り上げるよりも安価にサービスを提供できるということだ」

 「この共通の基盤であるXR CLOUDの性能で最も特徴的なのは、同時接続人数の多さだ。1つのエリアに1000人まで入場できる。多くの仮想空間は最大でも数十から100以下になっているが、よりメタバースらしい見本市や展示即売会などのイベントでもエリアを細かく区切る必要がなくなり、利用者間で円滑にコミュニケーションができる。機能面だけでなく、こうした基礎技術の強さも当社の強みになっている」

 ーー株式を公開する目的は何か。

 「資金力やブランド力といった、成長のための基礎として、やはり株式の上場は必要だろうと考えた。研究開発投資の資金も必要だが、同時に信用力も高まるので顧客の幅も広がるだろう。さらに人材の採用の面でも上場会社であることは大きいと考えている」

 「2020年に自社のサービスを始めて、新型コロナウイルスの感染拡大もあって想定よりも少し早く、メタバースのサービスに需要が高まったのが現在の状況だ。今後も年間1億円程度の研究開発投資を続ける計画だが、サービスは一旦完成して大型投資が一巡した。内部の体制も整い、年間の黒字を見通せる状況になったため、上場のタイミングであると考えた」

 --公募増資で得た資金は何に使うのか。

 「まずは研究開発に使いたい。どんどん技術革新が起きており、それに追従するためXR CLOUDにも新しいデバイス(機器)に対応したり、機能を拡張したりといったことが求められるためだ。同時に、研究開発を支える人材の採用にも積極的に資金を投入したい。加えて業容が拡大する中で、運転資金の下支えとしても活用していきたい」

 --株主への利益配分は、どう考えているか。

 「今後の売上高は年30%成長を目標値としている。当面は大きく成長する局面とみており、あえて配当せず、株価を上げることで株主に報いたい。株主優待についても現時点で具体的な計画はない」

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