「天国のテルミン博士に届けたい」 テルミン100年、神戸でギネス記録を更新



 浜松市西区のマトリョーシカ型テルミン「マトリョミン」メーカーであるマンダリンエレクトロンは14日、ロシア(当時のソ連)で開発された世界初の電子楽器「テルミン」の発明100年を記念して、デザイン・クリエイティブセンター神戸(神戸市中央区)で世界最大のテルミン演奏会を開催。参加者全員でベートベンの交響曲第9番「合唱付き」第4楽章の主題(喜びの歌)を演奏した。同じ種類のテルミンで289人が合奏したとして、ギネス世界記録を更新した。世界記録の更新は2013年以来6年ぶり。

 日本でのテルミン演奏の第一人者でもある、マンダリンエレクトロンの竹内正実代表は、世界記録の更新を受けてあいさつし、「テルミン100年に際してただ人数が多いだけでなく、内容のある演奏ができたというのを、これはぜひ天国の(テルミン発明者である)テルミン博士に届けたい」と述べた。来日して演奏にも参加したテルミン博士の次女であるナターリア・テルミンさん、ひ孫のピョートル・テルミンさんらも参加したのを手の合図で紹介し、テルミン博士の偉業を改めて讃えた。

 演奏会の終了後に竹内氏は記者らの取材に応じ、「26年前に1人でテルミンを始め、海図なき航海をしていた私に、こんな『達成』があるというのを教えたやりたい」と振り返った。実は13年に記録した従来の世界記録も、竹内氏らが企画した演奏会。こうした多人数での演奏会の際に、曲目を決めて合奏することによって「テルミンが物珍しい、風変わりな楽器ではないというのを示した」と意義を強調した。

 神戸でギネス記録に挑戦する演奏会を開催したのは、神戸市内でほぼ毎月テルミンの教室を開いているほか、ロシア革命後にロシア国外に脱出した白系ロシア人が多く住み着いたこともあり、縁のある土地だと感じているためだという。ロシア留学から帰国した後、しばらく竹内氏の活動拠点も関西だった。ロシア留学中に師事したテルミン演奏家のリディア・カヴィナ氏を、初めて日本に招いてコンサートを開いたのも、ジーベックホール(神戸市中央区)だった。

 国内では関東地方に愛好家が多く、次いで関西圏だという。テルミンは「都市部で受け入れられる傾向があり、教室の生徒数は都会のバロメーターにもなる」(竹内氏)とも。この日は関東地方からの参加も多かったほか、地中海の島国であるキプロスからも演奏会のために来日した参加者があった。竹内氏は「体に障害を持った人の参加もあり、これだけ演奏する人の幅が広くなったということも、今回の演奏会で実感した」と話していた。

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