神戸鋼傘下の米社、欧ミタルと水素で還元鉄生産を共同開発 CO2発生ゼロに

20190917ミタル独ハンブルグ

 神戸製鋼所は17日、同社傘下で米ノースカロライナ州のミドレックス・テクノロジーズが、鉄鋼世界最大手の欧州アルセロール・ミタルと、鉄鉱石を水素だけで還元して鉄の材料「還元鉄」を生産する方法を共同開発する契約を結んだと発表した。従来の天然ガスで還元して生産する方法では、温暖化ガスである二酸化炭素(CO2)が発生していたが、水素だけを使うことで原理的にはCO2の発生がなくなる。

 ミタルはミドレックスを技術サプライヤーとして採用した。ミドレックスは天然ガスを還元剤として、酸化鉄である鉄鉱石から鉄を取り出し「還元鉄」を生産する技術を持つ。副産物として排出するのは水とCO2だが、高炉を使って鉄を生産するのに比べてCO2排出量を抑えられるのが還元鉄の特徴だ。還元鉄の生産量は2018年に世界で1億トンを超えた。だが、還元剤を水素だけにできれば、排出する副産物が水だけになり、より環境に対応した製鉄法になる。

 実証プラントはミタルの独ハンブルグ工場(写真=神戸製鋼提供)内に建設する予定だ。同工場では、年間約80万トンの線材を製造。その原料として年間約60万トンの還元鉄を、天然ガスを使用したミドレックスの方法で生産している。水素だけを還元剤として還元鉄を生産するプラントは今後建設し、準備ができしだい実証運用に入る見通しだ。ミドレックスとミタルは、現時点で本格運用の時期などを明らかにしていない。

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