バウムクーヘン、筆ペン習字、チョコレート…「令和」関連商品はスピード勝負?

20190401新元号バウムクーヘン

 1日午前11時40分ごろ、菅義偉官房長官は記者会見して新元号「令和」を発表。その約3時間後、午後2時台に大丸神戸店(神戸市中央区)の店頭に並んだのは、「令和」の文字が入ったバウムクーヘンだった(上の写真)。老舗洋菓子メーカーのユーハイム(神戸市中央区)は同日、新元号バウムクーヘンを国内46店舗で発売した。大丸神戸店で取り扱う商品は数多くあるが、「令和」関連商品としては一番乗りだった。各社とも新元号の関連グッズ開発に余念がない。しかも「スピード勝負」になったのが今回の特徴だろうか。

 実はユーハイムは元号が改まるのを見越して、発表後すぐに新元号の入ったバウムクーヘンを発売できるよう昨年から体制を整えていた。まず、パッケージのデザインだ。年初から販売した2019年限定版のパッケージデザインを書家の中塚翠涛さんに依頼したのは、新元号も中塚さんに書いてもらうため。フランス・パリ滞在中の中塚さんが発表直後の現地時間で午前3時台に「令和」の筆をとった。その後、国内各地の営業所に書の画像データを転送。「令和」の文字が入るフタの円形の部分だけを各営業所で印刷し、営業マンが店舗に走る。2019年限定版に「令和」の文字が入ったフタを取り付ければ新商品の完成だ。

 奇しくも2019年限定版のパッケージが、2019の数字を中心に、さまざまな色や形の円形を毛筆で描いたデザイン。令和の「和」右側の「ロ」と、デザインを合わせることもできた。創業者が日本で最初にバウムクーヘンを作ったユーハイムは、今年がバウクーヘンの日本上陸100周年であることから、「さまざまな楽しいことを企画しており、今回の新元号バウムクーヘンもその一環」(ユーハイムの広報担当者)という。

 近畿地方では大丸神戸店のほか、そごう神戸店、ユーハイム本店、阪急うめだ本店、あべのハルカス近鉄本店など12店舗で先行販売。関東地方では京王百貨店新宿店、高島屋日本橋店など10店舗で販売を始めた。販売する店舗は順次増やすが、5月中旬までの限定販売。価格は税込み1080円だ。

 このほか、通販大手のフェリシモは1日、筆ペンとペン字で「令和」の文字と、お祝いの言葉を美しく書くコツが学べるテキストと練習用シートのセット「新元号&お祝いメッセージ美文字レッスンエクストラ」を4月中旬に発売すると発表した。早速1日から予約の受け付けを開始。新元号とお祝いメッセージに特化したレッスン教材という。「令和」の文字が手軽に、上手に書けるよう練習ができる。筆ペン1本と、10センチメートル四方のミニ色紙1枚付きで税別900円とした。

20190401新元号チロルチョコ

 流行語をきっかけに企画した「忖度(そんたく)まんじゅう」や、新神戸駅限定のおみやげ「医学会に行ってきました」を生み出したヘソプロダクション(大阪市福島区)も、企画力で駆け抜ける。同社は1日、新元号「令和」の文字が入ったキーホルダー(税別300円)、缶バッジ2個セット(税別300円)、チロルチョコ9個セット(2枚目の写真=ヘソプロダクション提供、税別741円)を発売。神戸市内では新神戸駅のおみやげ店「アントレマルシェ新神戸店」に午後6時ごろ並んだ。早くも熱くなりつつある「令和」商戦。新元号の発表に「平静」ではいられない?

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