布引〜掬星台ロープウェー検討開始へ 六甲摩耶に7.32億円・神戸市予算案より
- 2024/02/25
- 03:53
【神戸経済ニュース】神戸市は2024年度に「六甲山・摩耶山等の活性化」として7億3200万円を投入する。24年度予算案に3億7600万円を計上し、一体的に執行する23年度2月補正予算案で3億5600万円を計上した。このうち登山道の再整備や登山環境の改善で、神戸市内外の登山客を誘致する「神戸登山プロジェクト」に3億7676円を計上。旧国民宿舎の摩耶ロッジを解体する費用など「六甲山・摩耶山のにぎわい創出」に2億6835万円を計上した。この科目には「山上アクセスの検討」も含む。
市街地と六甲山・摩耶山の観光動線「山上アクセス」を検討する一環として、布引ハーブ園(神戸市中央区)と摩耶山上の広場「掬星台」(きくせいだい、神戸市灘区)を結ぶロープウェーの建設が可能かどうかも検討を開始する。同ロープウェー構想は、神戸市が21年9月から24年2月まで8回にわたって開催した協議会「六甲山・摩耶山の交通のあり方検討会」が提言した。提言は今月8日、座長の小谷通泰・神戸大学名誉教授が神戸市の今西正男副市長に手渡した(写真)。
布引〜掬星台のロープウェーは、神戸市の中心市街から公共交通での六甲・摩耶山上へのアクセス改善をねらう。ロープウェーからの眺望なども期待されるとみられる。ただ想定されるルートでは、ロープウェーが市有地以外も通過する必要があるほか、採算性の精査も必要になりそうだ。今西副市長は「規制緩和もあって、空き家だった企業の旧保養所が、にぎわいを作り出す施設に改装されるなど、山上には動きが出ており新たな交通手段が求められていることには違いない」としており、新たな交通手段としてロープウェーがふさわしいか検討する。
このほか掬星台に宿泊施設を建設するかなどを含めた摩耶山上エリアの再整備方針を作成する。森林植物園にマウンテンバイクコースを整備したり、山上をロードバイクで走りやすくするなど「六甲山における自転車利用の促進」も進めていく。自然の家リニューアルでは、テントで宿泊できるスペースを拡充する。
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