神戸市、新神戸に登山者向け拠点を整備 「登山プロジェクト」23年度に予算

20230202久元神戸市長

【神戸経済ニュース】神戸市は23年夏をめどに、山陽新幹線の新神戸駅内に登山者向けの拠点を作る。六甲山の登山に関する情報や、休憩場所を提供。登山グッズのレンタルや販売もできるようにする。JR旅客6社の大型観光キャンペーン「兵庫デスティネーションキャンペーン」を実施する7〜9月に利用できるよう整備を進める。このほか台風などで荒廃した登山道や案内板を再整備。登山道沿いにある危険な老朽家屋を撤去するよう所有者に働きかけるなど、登山環境の向上をめざす。

 「神戸登山プロジェクト」として必要な予算を2023年度予算に計上する。新神戸駅は、駅のすぐ北側にまで六甲山の山並みが迫り、布引の滝を経由して、川遊びスポットとして人気がある市ケ原(いちがはら)方面などへのハイキングコースの起点になっている。神戸市は新神戸駅の駅舎内に40平方メートル程度の場所を確保し、「六甲山の玄関口」としての機能を新たな拠点に持たせる考えだ。具体的な場所についてはJR西日本と協議を進めている。(写真は「登山プロジェクト」について説明する神戸市の久元喜造市長)

 さらに登山道の途中には民間の資金も活用して、休憩用の施設を整備。具体的な設置場所の検討に入る。登山を終えて下山した際、無料でのトイレ利用や休憩を受け入れる飲食店、銭湯、コンビニエンスストアといった「登山サポート店」を指定する。このほか神戸市北区のつくはら湖では、カヤックなど湖面を活用したスポーツなどを楽しめるようにする。1月27日の定例記者会見で神戸市の久元喜造市長は、つくはら湖について「兵庫県の斎藤(元彦)知事にアイデアを話すと、全面的に協力すると話してくれた」と明かした。

 久元市長は、都市としての神戸の歴史は開港した1868年以降と、京都や大阪に比べて短いこともあり、神戸には「特別の文化遺産があるわけでない」と指摘。「神戸の市民が日常から楽しんでいる習慣や、ライフスタイルをありのままに提供するのも、神戸の普段着の観光としてありうるのではないか、とかねがね考えていた」という。この一環で「神戸の市民に愛されてきた神戸の山々を、インバウンド(訪日外国人)の観光客も含めて、より多くの皆さんに楽しんでいただければと思う」と話した。さらに登山に詳しい住民など「多くの方々の意見を取り入れて進めていきたい」と強調していた。

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