(解説)アサヒHD株に上昇余地の見方 大幅増配と成長イメージを両立か

 前週末27日の東京株式市場ではアサヒホールディングス(アサヒHD、コード5857)が急伸し、制限値幅の上限(ストップ高)の2307円まで買い進まれた。26日大引け後に年間配当を120円と、前期の74円から大幅に引き上げると発表したのが買い材料視された。好業績で買い安心感があったところに、株主への利益配分を強化したのが好感された。さらに同社は同時に成長投資の計画を同時に示したのが奏功したとみられる。同業他社との比...

(解説)Q&A 神戸医療産業都市とは 国内有数の集積、ベンチャー育成など課題

 19日に20周年記念式典を開催した神戸医療産業都市とは何か。場所や機能、経緯、経済効果、今後の課題などについて、改めてQ&A形式でまとめた。Q 神戸医療産業都市とは、どこあるのか。A どこからどこまでという、特に明確な境界線はないようだ。神戸医療産業都市の運営を取り仕切る神戸市の外郭団体「神戸医療産業都市推進機構」(神戸市中央区)によると、ポートアイランド2期工事の地区に企業や研究所が進出した場合に...

(解説)ワールド再上場1週間、厳しい市場の評価 「プラットフォーム」納得するか

 前週末5日でワールド(3612)が東証1部に再上場してから1週間が経過したが、市場の評価は厳しかった。上場前の公募・売り出しで同社株を取得した投資家の見切り売りなどが継続している。同社が上場するねらいが必ずしも投資家に浸透していない中、値動きの悪さもあって一段と買いが入りにくくなっている。今後の株価を見極めるうえでは、上山健二社長(写真中=9月28日)が説明する「プラットフォーム」に、どれほどの投資家...

(解説)「神戸阪急」 サービス承継などに関心か、ポイント引き継がれず

 エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)は27日、そごう神戸店(神戸市中央区)の店名を2019年10月1日付で「神戸阪急」に変更すると発表した。同店舗の運営をH2O傘下の資産運用会社から、阪急うめだ本店(大阪市北区)など旗艦店を運営する阪急阪神百貨店へグループ内で移管するのを機に、店名を変更する。店名変更と同時に、現在の「そごう・西武」のポイントカードは使えなくなる。今後、運営会社の変更によるサービスの...

(解説)三宮再開発に「各施設で進行ばらばら」の指摘 デザイン統一など急務

 三宮再開発について行政機関や交通機関、地域団体、学識経験者などで情報を共有する「都心三宮再整備推進会議」では18日に開いた第4回(写真)で、関連する事業がばらばらに進んでおり、結果として完成する姿もばらばらになるのではないかと懸念する学識経験者の声が相次いだ。バスターミナル、市役所本庁舎2号館、「えき≈まち空間」など構想や基本計画などがまとまり、具体的な設計作業へと進みつつあるなかで、デザインのガ...

(解説)12年ぶり日本で開催、EV国際会議を神戸で 一般の試乗も可能・30日から

※台風接近のため9月30日の試乗会・展示会は中止になりました。10月1日から順次開始されます(9月30日追記) 日本自動車研究所(東京都港区)は30日から10月3日までの4日間、電気自動車(EV)や関連する機器・システムなどに関する国際会議「第31回国際電気自動車シンポジウム・展示会&EV技術国際会議2018」を神戸国際会議場・神戸国際展示場(神戸市中央区)で開催する。展示会や試乗会も2日まで併催。論文の発表は口...

(解説)ワールド13年ぶり再上場 再び問われる上場意義と市場に残る疑問

   神戸市中央区のポートアイランドに本社(写真)を置くアパレル大手のワールド(3612)が28日、2015年以来13年ぶりに株式を公開する。新規株式公開(IPO)の公募・売り出し(公開)価格は2900円と、仮条件(2900~3200円)の下限に決まるなど、早くも株式市場の厳しい評価に直面しつつある。同社の成長イメージが投資家に伝わりにくかったうえ、再上場を目指す意義も問われた形だ。同社は今後IR(投資家向け広報)を...

(解説)神戸空港に国際線は来る? 関空21日に通常ダイヤも「本格運用」まだ

 神戸空港に国際線の臨時便は設定されるのだろうか。台風21号の被害で一時閉鎖した関西国際空港は、21日には通常ダイヤに復帰する見通しだ。ただ、大阪国際(伊丹)空港で国際線を含む1日20往復(40発着回)、神戸空港で同15往復(30発着回)を受け入れる「枠」は継続する。通常の伊丹・神戸両空港の発着枠から合計70発着回を増枠する体制は「本格運用」の再開までという。では「本格運用」とは何なのか。(上の写真は神戸空港の...

(解説)航空機テーマに過去最大規模で開催 国際フロンティア産業メッセ2018

 9月6〜7日に神戸国際展示場(神戸市中央区)で開催する産業総合展示会「国際フロンティア産業メッセ2018」は、航空機産業を中心的なテーマに512社・団体と過去最大の規模で開催する。特別公演の講師には米大手航空機製造ボーイングの日本法人から益田直子ディレクターを迎え、「航空機産業の将来展望」について聞くほか、経産省の担当者による基調講演も予定する。神戸医療産業都市が10月に20周年を迎えることから、この記念...

(解説)神戸医療産業都市、居酒屋の誘致も必要か? 立地企業が感じる「課題」

 神戸医療産業都市推進機構が24日に開いた「神戸医療産業都市運営委員会」の初回会合で、神戸医療産業都市に拠点を構える企業や研究機関が挙げた同都市の課題には、ベンチャー企業の誘致や支援の仕組みづくりを求める声が多く、これは進めていく必要があるだろう。その一方で、居酒屋などの気やすく使える飲食店を誘致すれば、解決に近づくのではないかと思えるものも意外に多かった。背景には、カジュアルな議論の場が不足してい...

(解説)神戸観光の魅力どう伝えるか、オープンな議論を 神戸市アンケートより

  神戸市は20日、2017年に神戸市を訪れた観光客数が過去最高の3933万人だったと発表したのと同時に、観光客を対象にしたアンケート調査の結果も発表した。男女比でいうと女性の観光客が多く、特に神戸港、有馬と観光客が増える場所でその傾向が強まる。年代別にみると20代は神戸港を訪れる、といった基礎的な傾向に加え、多くの議論のテーマも提供してくれている。 神戸市のアンケート調査は、調査員が対面でアンケート項目...

(解説)ワールドとは ショッピングセンターで販路拡大、MBOで上場廃止

■ワールド 多ブランド展開する大手アパレルメーカー。代表的なブランドに「OZOC(オゾック)」「UNTITLED(アンタイトル)」「TAKEO KIKUCHI(タケオキクチ)」などがある。ワールドの社名よりも、ブランド名を前面に押し出すのが特徴だ。2000年以降、アパレル大手が百貨店だけでなく、ショッピングセンターなどに販路を拡大する先駆けになった。 1959年に神戸市生田区(現中央区)で、当時の木口衛社長と畑崎広敏専務らが設...

(解説)神戸空港「1日1往復増枠、国際線に割り当て」で暫定合意できないか

 関西経済連合会(会長・松本正義住友電気工業会長)は、同団体が事務局を務める「関西3空港懇談会」を早急に開催し、1日30往復の運航便数制限がある神戸空港について「1日あたり1往復を増枠し、スカイマークの国際線に割り当てる」ということで暫定的に合意するべきだ。兵庫県や神戸市の財界、行政も3空港懇の即時開催に向け、積極的に働きかける必要がある。航空の面から少しでも、東京への一極集中を解消する流れを作るの...

(解説)長距離フェリー50周年、神戸から1番船 陸運コスト上昇で再評価も

 長距離フェリーの誕生から、ちょうど50周年を迎えた。戦後のモータリゼーションとともに隆盛を極めたが、高速道路網や本四架橋の整備で長期的に減衰する方向だった。ただ足元では物流の活発化に加え、ドライバー不足で再び脚光を浴びつつある。災害時のライフラインとしても期待が高く、快適な旅行の手段としての再評価に向けた「潮目の変化」かもしれない。(上の写真は神戸市東灘区の六甲アイランドフェリーターミナルに停泊中...

(解説)シスメックス株、下げ止まらず 期待先行が「機器販売鈍化」で一服?

 シスメックス株(6869)の下げが止まらない。東京株式市場で7月24日に1万940円の戻り高値を付けた後は上値が重くなり、そのまま8月に入って9日まで9日続落した。この間、3日に2018年4~6月期の連結決算を発表して下げが加速。続落した9日間で株価は約16%下落した計算だ。6月25日には上場来高値の1万1110円を付けたが、こうした期待先行で株価が上値を追う展開は一服したとの見方がちらついている。 3日に発表した...

(解説)兵庫県、本庁舎を建て替えへ 県政150周年記念事業を集約しては

 兵庫県の井戸敏三知事は7月31日の記者会見で、神戸市中央区にある兵庫県の本庁舎を建て替える意向を表明した。建て替えの対象は1号館、2号館、議会棟、西館、別館、と兵庫県民会館。1989年に完成した3号館以外は全面的に建て替える大掛かりなものになる。耐震性能が不足した庁舎の建て替えは急ぐ必要があるが、課題は兵庫県の財政だ。このため「兵庫県政150周年記念事業」は県の本庁舎建て替えに、できるだけ集約するのが望...

(解説)新開地の「喜楽館」に経済効果出るか デフレの街に転機?

 「またこの辺で飲むんやろな……」。神戸市長田区の出身で、11日にオープンした神戸市兵庫区の演芸場「喜楽館」担当を上方落語協会で務める桂文之助さん(上の写真中央)が、同館を報道公開した8日に話していた。1976年まで神戸市兵庫区の新開地にあった演芸場「神戸松竹座」を記念した案内板の前で、除幕式を待っていたときのことだ。飲食店の看板を見ながら「めちゃくちゃ安いですね」と声をかけると、文之助さんは「お土地柄や...

久元神戸市長に聞く(3)記者の目 「神戸経済圏」を考える

・久元神戸市長に聞く(1)「ひたすら経費節減、そろそろ限界か」・久元神戸市長に聞く(2)「神戸からユニコーン企業を輩出したい」 インタビューを通じて分かったのは、久元喜造市長は神戸市長でありながら神戸市だけのことを考えているわけではない、ということだ。神戸市は大阪圏・関西圏に位置するとはいえ、京都や大阪とはまた違った歴史的背景や、経済の成り立ちがある。大阪圏の中での役割だけでなく、周辺市町に広がる...

久元神戸市長に聞く(2)「神戸からユニコーン企業を輩出したい」

=(1)から続く--阪神淡路大震災の復興事業としてスタートした神戸医療産業都市は、目立った存在になっています。 「神戸医療産業都市は20周年を迎えます。我が国を代表するバイオメディカルクラスター(医療関連企業・研究機関などの集積地)になったのは、経済政策の1つの成果といえるでしょう。今後は集積した大学や研究機関、病院などのシナジー(相乗)効果をどう発揮するのかが大事になっています。また海外に対する情...

久元神戸市長に聞く(1)「ひたすら経費節減、そろそろ限界か」

 1998年に始まった神戸医療産業都市は、構想から20年で国内有数の医療産業の集積地になった。2016年に始まった米ベンチャーキャピタルの「500スタートアップス」との連携で、起業家支援でも神戸市は独特の存在感を示している。こうした神戸市の経済政策はどういった発想に基づいているのか。また何を目指しているのか。神戸市の久元喜造市長(写真)に経済政策について聞いた。(聞き手は神戸経済ニュース 山本学) --そもそ...

「Kobe INK 物語」文具業界初のマーケティング奨励賞 開発者の竹内氏に聞く 

 神戸市中央区の老舗文具店ナガサワ文具センターの「Kobe INK 物語による市場創造」が第10回日本マーケティング大賞(日本マーケティング協会主催)の奨励賞を受賞した。万年筆用のインク「Kobe INK 物語」は2007年に発売したナガサワ文具センターのオリジナル製品だ。万年筆インクという低迷していた市場で、マーケティングによって新たな需要を開拓したのが受賞理由になった。 過去には、発熱・保温する素材を使った肌着「ヒー...

(解説)Q&A・株主総会とは 「IRの機会」と捉えるのが最近の傾向

 3月期決算の会社による株主総会が29日までに一巡した。神戸市の本社を置く会社は27〜28日の開催がピークになり、両日で20社超が開催。全国的にも多くの会社が、この時期に株主総会を開催し、株主らによる会社への質問がさまざまなメディアで取り上げられた。以前は「総会屋」などの暗躍も指摘されたが、そもそも株主総会とは何か。Q&A形式でまとめた。Q 株主総会は何をする場なのか。A 法律上、株式会社の最高意思決定機...

地震発生を受けた18日の主な神戸の動き(表)

  18日午前7時58分ごろに大阪府北部で最大震度6弱を観測する強い地震があった。神戸市内では震度4を観測し、ほぼ終日、交通網は混乱した。地震発生から、阪神高速道路は午後1時すぎまで全面的に通行止め。鉄道は私鉄が夕方ごろ、JR神戸線は夜9時ごろまで運転を見合わせた。従業員が出勤できないことから、都心三宮や元町では、営業を縮小する百貨店や商業施設、営業を断念して臨時休業にする店舗なども目立った。 一...

(解説)神戸医療産業都市に海外患者の窓口 医療現場の負担軽減にも期待

 神戸市と神戸大が5月25日に設置した、海外から神戸医療産業都市にある医療機関に患者を受け入れる際の窓口は、神戸側の医療現場の負担軽減にも期待がかかる。これまでは病院単位や診療科単位で受け入れてきた患者の対応に専門部署ができることで、普段から多忙な医師や看護師らが不慣れな外国語や外国の習慣によって戸惑うリスクが抑えられる。より適切な医療を患者に提供でき、「高度医療の提供を通じた国際貢献」という神戸医...

(解説)神戸に集積する水素ビジネス、世界を先導できるか 産業構造に影響も

 水素や燃料電池に関する技術の開発や標準化などを目指す国際協力の枠組み「国際水素・燃料電池パートナーシップ」(IPHE)の国際会議が11日、神戸市中央区のホテルで開かれた(写真)。横浜市と郡山市での一般向け講演会、研究会に続いて神戸で開催したのはIPHEの運営委員会と称した各国情勢の報告会だ。この会合が公開されるのは初めて。神戸を国内での水素先進地域と見立てて、エネルギー源としての水素の普及を強力に...

(解説)米金利上昇、神戸経済への影響は? 外為相場や海外景気から波及も

 米国では長期金利が上昇している。指標である10年物米国債の利回りは4月下旬、2014年初頭以来ほぼ4年半ぶりに3%の節目を突破。その後も3%近辺で推移が続いている。米大手金融機関JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEO(最高経営責任者)が4%を目指すとの見通しを示すなど、米金利先高観は強まっている。背景には米国で今後も利上げが続くとの見通しがある。こうした海外金融市場の動きに、神戸経済はどう...

(解説)三宮再開発は進んだのか(2)大規模施設は2020年以降に動きか

=(1)より続く 2015年に神戸市の久元喜造市長が「基本構想」を発表した際に強調したのは、「交通の要衝として利便性を高める」のと同時に「回遊性の向上」「美しい街」を目指すということだった。鉄道などの公共交通機関で三宮駅に到着した人が、都心地域を移動するのにコベリンの赤い自転車が人気を集めている。街歩きを楽しむ人にとってはパークレットやベンチも便利に使われている。 三宮からやや外れるが、JR元町駅東口...

(解説)三宮再開発は進んだのか(1)道路などで進捗、街の表情やや柔和に

 神戸市が2015年に「三宮再整備基本構想」を打ち出してから約3年が経過した。30年後の神戸・三宮を意識して発表した構想とあって内容は壮大だった。それでも、この3年間で計画は進み、三宮への期待も膨らみつつあるようだ。さらに、もともとは基本構想とは別に企画した道路改修なども含めて街に変化が見えている。ここ数年を振り返って見える主な変化を、改めて見てみよう。少しは街の表情も柔和になったのではないか。▽レンタ...

(解説)スポーツツーリズムは化学変化をもたらすか 神商は情報発信に着手へ 

 神戸商工会議所の神戸スポーツ産業懇話会は2018年度の活動方針に、「神戸の自然環境を生かしたスポーツツーリズムの調査研究」を盛り込んだ。約1年間かけて研究会や先進事例調査などを重ね、19年2月には調査結果と提言を取りまとめる計画だ。これと並行して同懇話会のホームページを7月にも立ち上げ、神戸で開催するスポーツイベントの情報を随時発信するという。「スポーツ」をきっかけに神戸に人を呼び込もう、というわけだ...

(解説)50周年迎えた「神戸高速鉄道」とは 日本初の上下分離方式?

 開通50周年を迎えた「神戸高速鉄道」。ちょうど50周年の7日には新開地〜高速神戸間の地下街「メトロ神戸」で記念グッズの販売会が開かれ、盛況だった。阪神、阪急、山陽、神戸電鉄の4社は、6月30日まで記念ヘッドマーク(図=阪神電気鉄道の発表資料より)を付けた電車を運転する。この神戸高速鉄道、50年前に珍しい形の鉄道会社だった。神戸市の外郭団体でもあるというが、どういう鉄道会社なのか。  神戸高速鉄道の電車に...

(解説)神戸の地価上昇は続くか 商業地「出遅れ修正」にとどまる可能性も

 3月27日に国土交通省が発表した1月1日時点の「公示地価」によると、神戸市都心の商業地で地価上昇が加速していることが分かった。業界関係者の間では、三宮再開発の具体化が地価を押し上げているとの指摘が出ていた。ただ、大阪や京都で先行して地価が上昇したことから、相対的に割安に見えた神戸の土地に買いが入る「出遅れ修正」の可能性も高い。引き続き大阪や京都の地価が上昇すれば神戸の地価も上昇するとみられるが、情...

(解説)ビジネス需要を取り込めるか 規制撤廃「後」の神戸空港の姿は?

 4月1日付で神戸空港の運営権は、関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港を運営する関西エアポートの子会社「関西エアポート神戸」に移り、神戸空港は民営空港になった。そもそも神戸市が民営化を目指すようになったのは、神戸空港の発着回数や運用時間を制限する規制を撤廃に持ち込むのがねらいと言える。足元は追い風だ。日本への観光需要の高まりで関西国際空港の混雑が顕著になれば、規制撤廃は案外早く進む可能性がある。その...

(解説)神戸ビーフ館、行政の事業としては問題が多い ブランド価値の毀損も

 兵庫県が県政150周年記念事業として計画している「神戸ビーフ館」は、兵庫県という自治組織であり行政機関が手がける事業としては問題が多く、やめるべきである。民業圧迫になるばかりか、明治時代以来、築かれてきた神戸ビーフのブランド価値を毀損することにもつながりかねない。兵庫県が取り組むべき課題は神戸ビーフを自ら販売することでなく、肥育農家の後継者問題など神戸ビーフの生産量を維持したり増やしたりすることだ...

(解説)ゴールデン・スポーツイヤーズで神戸が得るもの 年頭に

 読者のみなさま、明けましておめでとうございます。今年も神戸経済ニュースをどうぞよろしくお願いいたします。2018年は来年から始まる「ゴールデン・スポーツイヤーズ」を控えて、準備の動きが本格化する1年になりそうです。神戸は日本での近代スポーツ発祥の地とされ、スポーツ産業の蓄積もあります。この機会をどのように活かすかは、神戸経済にも中長期的に影響しそうです。(写真は神戸に数多くの近代スポーツを根付かせた...

(回顧2017)神戸製鋼所 株主重視が変える「嘘」の代償

 神戸製鋼所は10月8日に稼ぎ頭のアルミ・銅部門などで長年に渡って、検査データを改ざんしていたことを発表した。その後、日本工業規格(JIS)に違反していた事例なども見つかり、同社の品質管理体制だけでなく経営体制や企業統治の姿勢にまで大きな疑問が投げかけられた。一方で神戸製鋼は現在までに、データ不正のあった製品の出荷先525社のうち既に500社超の出荷先で、安全性の確認を終えたとしている。 もしかしたら神戸...

(回顧2017)神戸開港150年 世界と日本での微妙な立ち位置どうなる

 2017年を通じて神戸市などが中心になって展開した神戸開港150年記念行事では、世界や日本で神戸の立ち位置が「微妙」なところにあると再認識させられた。その再認識は神戸の将来を考えるうえで重要なことであったろう。神戸港のライバルである香港や釜山はかなりの強敵だし、それについて日本の意思決定をする東京はあまり関心がなさそうだ。ただ神戸の街には港湾文化とでもいうべき、150年の「蓄積」がある。それが引き続きビジ...

(回顧2017)神戸市長選 一点突破では勝てない将来の不透明さ

 10月22日に投開票した神戸市長選では現職の久元喜造氏が完勝した。次点の候補に3倍強の大差を付けた完勝だった(表)。元神戸市副市長の新人として挑んだ2013年の市長選では5600票差での辛勝だったが、「選挙に弱い久元氏」との評判を完全に拭い切った形だ。強固な組織力や日銀神戸支店が「拡大」と認めるほどの神戸・兵庫の景気が追い風になった。そのうえで、市政運営に関するビジョンを最も明確に示すことができたのが久元氏...

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