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(解説)神戸観光の魅力どう伝えるか、オープンな議論を 神戸市アンケートより

  神戸市は20日、2017年に神戸市を訪れた観光客数が過去最高の3933万人だったと発表したのと同時に、観光客を対象にしたアンケート調査の結果も発表した。男女比でいうと女性の観光客が多く、特に神戸港、有馬と観光客が増える場所でその傾向が強まる。年代別にみると20代は神戸港を訪れる、といった基礎的な傾向に加え、多くの議論のテーマも提供してくれている。

 神戸市のアンケート調査は、調査員が対面でアンケート項目を聞き取りする方法で実施。2017年の5月27日、9月2日、12月23日、18年の2月17日、3月17日と5回に分けて、神戸市内の観光地32地点でおよそ200人ずつ、合計6512人の回答を集計した。大規模な調査で、データとしての信頼性は高いといえそうだ。 

20180826神戸までの交通機関

 結果のうち、たとえば、こんなところに注目してみよう。神戸までの交通機関を聞いたところ、最も多いのは「車・バイク」つまり自家用車で、全体の37.8%だった。「JR」「私鉄」「新幹線」と続き、鉄道を合計すると自動車を上回る。特に意外感のない結果に見えるが、「飛行機」と答えた人に絞って見てみよう。少数派だが、神戸に入るのに神戸空港を利用したという人が最も多く2.4%。伊丹空港(1.2%)、関西国際空港(0.5%)を利用した人の割合を上回った。

 ここから推測されるのは、京都・大阪の観光と神戸の観光が分断されている可能性があるということだ。たとえば首都圏から観光客を呼びたいときに、「大阪~神戸は、東京~横浜よりも、よほど近い」というキャンペーンを展開する価値があるかもしれない。神戸と大阪・京都が近いことが分かれば、たとえば神戸で宿泊して翌朝、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)、その翌日に京都といったケースを増やせるのではないか。

 このほか気になったのは、旅行のうえでの情報収拾の手段をに「特になし」を挙げた回答者が、神戸への旅行決定前、旅行決定後とも最も断トツで多かったことだ。何も調べずに神戸に来る人が多いということは、目的が「神戸の友人を訪問すること」というケースも多いということだろう。普段の神戸を知っている人が少し案内すれば、多くの人に神戸を気に入ってもらえるポイントがたくさんある、という仮説を立てることはできそう。神戸の観光はリピーター(再訪)率が高いのも特徴だ。

20180826情報収拾手段

 そうなると「神戸の友人」が少ない神戸から遠く離れた場所ほど、神戸の良さが伝わりにくいのではないか。特に人口の多い首都圏で、「横浜に似たところ」という印象が強い。東京や埼玉・千葉の人にとって横浜といえば、おしゃれで中華街があるところ、という印象だ。神戸は二重写しになっている。しかし「神戸に住んでいるのは宇崎竜童でも横浜銀蝿でもなく関西人」と話すと、若干の混乱を伴いながら、興味を持ってくれたりするものだ。

 観光消費額の増加をねらううえで観光宿泊者数を増やすには、近畿や大阪以外の遠くから観光客を誘致する必要があるだろう。そのためのヒントが神戸市のアンケート結果には多く含まれている。もっと議論をオープンにして、観光業界以外からのアイデアも吸い上げられるようにしてはどうか。神戸の外に住む神戸ファンの意見も聞きたい。たとえば神戸市が事業連携協定を結んだフェイスブックなどは、そのための最適なツールのように見える。(神戸経済ニュース 山本学)

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