ウクライナ大使「神戸市とリビウ市の連携は有意義」「領土として残る」IT活用へ

20220408ウクライナ大使と神戸市長

【神戸経済ニュース】セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ大使は8日、神戸市役所を訪れて久元喜造市長と会談し、「神戸市と(ウクライナ西部にある)リビウ市の間で姉妹都市などで連携できれば、非常に有意義な協力関係になる」と述べ、中長期的な視点で協力関係を築くことに意欲を示した。コルンスキー大使はリビウ市を「文化や知的分野におけるウクライナのセンター」と指摘。さらに「リビウ市は、いつまでもウクライナの領土として残る」と強調した。(写真は会談後に記者らの取材に応じるコルスンスキー氏=左=と久元市長)

 コルスンスキー氏はリビウ市の名産がクロワッサン、コーヒー、チョコレートだと紹介。「『リビウ』はクロワッサンとチョコレートのブランドネームにもなっていて、ウクライナ全土にチェーン展開している」という。さらに「伝統的に神戸市には多くの民族が暮らしているが、リビウのクロワッサン、コーヒー、チョコレートの香りが届けば、もっとすばらしい街になると確信している」と話した。

 一方でリビウ市では、ロシアのミサイル攻撃を警戒しながらも比較的安全で、「現在はウクライナ全土からIT(情報技術)技術者が集まっており、仕事ができる状況を維持できている」という。日本からウクライナのIT業界団体に寄付があったというが、「IT技術者らが日本との共同プロジェクトに加わり、国際的な労働市場に参加することが寄付よりも望ましいと考えている」と話した。

 神戸市の久元市長は、すでに数世帯のウクライナからの避難民が神戸に到着していることを説明。手厚い支援策を設定した兵庫県と連携して、日本での生活を支援する方針を述べた。加えて「特に言葉の問題がある」と指摘。「日本語とウクライナ語を両方話せる人に活躍してほしい」と通訳による支援に力を入れる方針を説明すると、コルスンスキー氏も大きくうなずいた。

 久元氏は加えて、IT産業での連携を模索するうえで3月に神戸市からウクライナに職員を派遣する計画があったが断念したことに触れ、「別の形で実現したい」と話した。ウクライナの主要IT企業およそ70社が参加するウクライナIT協会と神戸市が共同で主催して、13日に開催する「ウクライナITオンラインセミナー」に、久元氏も出席すると話していた。

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