川重の株主総会、新幹線台車の亀裂で社長陳謝 議案は原案通り可決

20180627川重株主総会

 川崎重工業は27日、定時株主総会を開催した。議長を務めた金花芳則社長が冒頭であいさつし、同社が製造した新幹線「のぞみ」の台車に亀裂が入った問題について「多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを深くおわび申し上げます」と述べ、陳謝した。前期業績の説明に続き、金花氏は社内カンパニーの再編について説明した。

 質疑応答では株主から台車亀裂問題に関連し、「川重が自ら定めた行動規範が守られているか検証しているのか」「人材育成がうまくいっていないのでは」「台車亀裂問題を受けた品質管理委員会のことを詳しく聞きたい」「工場見学に参加したとき、すでに安全面で問題があるように見えた」「悪いことは早めに公表してほしい」といった質問や意見があった。

 このほか「水素関連事業をどのように進めていくのか」「オートバイは自動運転にどう対応するのか」「車両部門が収益の重荷になっているのではないか」といった質問のほか、「今年に入って株価が一時は三菱重工業を上回るなどポテンシャルを評価している」という声も出ていた。

 一方、労働組合の関係者を名乗る株主による「自殺者や解雇があったというが働き方改革の進展はどうなっているのか」といった質問には、金花社長が働き方改革の取り組みを説明。そのうえで人事本部長の冨山幸三執行役員が、自殺は社内のパワハラ等が原因でないことが捜査機関によって示されたほか、解雇は社会通念上やむを得ない状況だったなどと説明する場面もあった。

 利益の処分や取締役人事などの3議案は原案通り可決した。川重の株主総会は神戸国際会館こくさいホール(神戸市中央区)で開催。午前10時に始まり、午後0時2分に終了した。所要時間は昨年よりも2分短い2時間2分、入場者数は508人(昨年は590人)だった。

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