カルナバイオの今期、最終赤字18億円に 創薬支援事業のみ売上高計上の想定で
- 2021/02/12
- 21:31
カルナバイオサイエンスは12日、2021年12月期の連結最終損益が18億円(前期は11億円の赤字)になる見通しだと発表した。創薬事業では、契約や研究の進展によって受け取る一時金を合理的に予想することは困難として売上高予想の計上を見送る一方、創薬事業前臨床試験や臨床試験で研究開発費が増加することなどが響く。タンパク質の販売や受託試験サービスを手がける創薬支援事業では、新型コロナの影響が続くとみる。
売上高は19%増の9億2300万円、営業損益は18億円の赤字を見込む。創薬事業は費用がそのまま営業損失になり、営業損益20億円の赤字(前期は15億円の赤字)になる見通し。創薬支援事業では営業利益が前期比55%減の2億700万円を予想している。創薬支援事業は販売するタンパク質の品ぞろえを引き続き拡充することで、医薬品会社などの新たな需要の取り込みをねらう。無配は継続する。
同時に示した20年12月期の連結決算は、最終損益が11億円の赤字(前の期は8億2800万円の黒字)だった。前の期に米ギリアドサイエンシズとのライセンス契約で計上した、創薬事業の一時金約21億円がなくなったのが響いた。創薬支援事業は売上高が前の期に比べ微増の10億800万円と、同事業としては過去最高の売上高になった。同社全体の売上高は65%減の11億円、営業損益は10億円の赤字(前の期は9億7700万円の黒字)。
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