アシックス、今期最終赤字170億円に上方修正 欧州・中国のランニング好調で
- 2020/11/06
- 21:02

アシックスは6日、2020年12月期の連結最終損益が170億円の赤字(前年同期は70億円の黒字)になりそうだと発表した。従来予想である220億円の赤字から上方修正した。欧州や中国などで、高機能ランニングシューズが想定を上回って好調に推移。販売チャネルでは、ネット通販が大幅に伸びたのが同社の収益を下支えしているという。一方で幅広い分野でコスト削減が進み、採算が大幅に改善したことで赤字幅が縮小する見通しになった。
売上高は前期比15%減の3200億円、営業損益は60億円の赤字(前期は106億円の黒字)を見込む。従来予想の3000億円、140億円の赤字から見直した。ただ10〜12月でみると売上高は717億円と、前年同期(918億円)に比べて2割強の減少を想定している。冬季にかけては「欧州のコロナをだいぶ心配している」(広田康人社長)ためだ。欧州では感染再拡大を受けて、一部の店舗で再び臨時休業する動きも出ているという。このため当面の収益は慎重に見積もった。
6月末の株主に対する中間配当は見送ったが、期末配当は前年同期比6円増の24円配を実施する予定は維持した。
同時に発表した2020年1〜9月期の連結決算は、最終損益が34億円の赤字(前年同期は69億円の黒字)だった。欧州子会社の経営合理化に伴う割増退職金と、新型コロナを受けた店舗休止等損失の合計約30億円を特別損失に計上したことなどが響いた。売上高は前年同期比13%減の2482億円、営業利益は前期比74%減の32億円になった。
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