新名神の開通1年、高槻〜神戸の渋滞75%減少 アウトレットも恩恵か
- 2019/05/31
- 22:31
西日本高速道路は3月で開通から1年が経過した新名神高速道路の高槻ジャンクション(大阪府高槻市)〜神戸ジャンクション(神戸市北区)間について、並行する名神高速道路・中国自動車道の高槻~神戸での渋滞回数を約75%減らす効果があったと発表した。名神・中国道の交通を分散することができたためで、事故件数も約35%減少したという。一方、全体として交通量は増加しており、物流を活性化したといえそう。(図は西日本高速の発表資料より)
2018年3月18日に新名神高速道路の川西インターチェンジ(川西市)と神戸JCTが開通し、高槻〜神戸が全通。従来の名神高速と中国道を使ったルートに加えて、同区間に複数のルートができた。開通前の1年間に1日平均で名神・中国道で9万6400台だった交通量は、開通後の1年間の平均に7万5600台に減少。2万台強が新名神にシフトした計算だ。結果として年間791回発生した渋滞が、195回に減少した。
一方、新名神は開通後1年間で1日平均3万2700台の交通量があった。高槻JCT〜神戸JCTは開通前と比較して両ルート合計で1日に1万1900台(12%)増加と、新たな道路需要を取り込んだ。渋滞がしばしば発生していた中国道の宝塚トンネルを回避するルートができたことで、同区間を通行する心理的なハードルが下がった面もあるようだ。このほか一般道の国道171号線、同176号線の混雑緩和が確認された。
商業施設の神戸三田プレミアム・アウトレット(神戸市北区)では新名神の開通後、大阪摂津地域や、京都方面からの来店客がわずかながら増加したという。新名神開通の効果もあったようだ。このほか沿線にはイオンモール猪名川(川辺郡猪名川町)など商業施設や、勝尾寺(大阪府箕面市)など観光地もある。開通前後の8カ月で比較すると、高速道路を利用して新名神沿線を訪れた人数が5%増加したとの統計もあるという。
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