斎藤兵庫知事「大阪に対抗するのがいいのか」 神戸市「交通費無償化」に反論?

20240216斎藤知事会見

【神戸経済ニュース】兵庫県の斎藤元彦知事(写真=兵庫県が配信した動画より)は15日の定例記者会見で、神戸市が2024年度予算案に盛り込んだ神戸市内の高校に通学する市内在住生徒の通学交通費の無償化(神戸市による全額負担)について感想を求められ、「若い世代の流出が続く中で、久元市政として思い切った措置を判断されたことと思う」と一定の理解を示した。神戸市は関連経費として12億3000万円を計上する。ただ斎藤知事は「大阪に対抗するスタンス(姿勢)がいいのかどうか、というのはあると思う」と、神戸市の施策に完全に共感できない面があるとの意識も漏らしていた。

 14日に神戸市が24年度予算案を発表した久元喜造市長の定例記者会見では、神戸市が高校生の通学交通費を負担する理由として、兵庫県と大阪府の授業料の格差を挙げた。大阪府の補助によって、同府内の高校は授業料がほぼ無償(行政による全額負担)になる。公立学校の権限は都道府県なので、基礎自治体である神戸市は通学にかかる費用によって市内の高校に通う生徒の家計を支援し、神戸市内の高校の多様性を維持するーーと久元市長は説明。受け止め方次第だが、久元氏は兵庫県の施策が大阪府に比べて不足していると指摘したとも取れる。

 斎藤氏は「兵庫県は私学、公立ともにレベルが高く、いい環境があり、多様性があるのが兵庫県の醍醐味(だいごみ)」と強調。「無償化していなくてもレベルの高いところを中心に、県外から多くの学生(生徒)が通っているのは、やはり兵庫県が提供している教育のレベルの高さに引かれていると思うので、そこを伸ばしていくのが大事だと思う」と述べ、久元氏の説明に反論したようにも見えた。兵庫県の私学は、久元氏の出身校である灘高等学校を筆頭に強い個性があるので、授業料を行政が全額負担しなくても、生徒はただちに大阪府に流れないだろうというわけだ。

 勉強はできるし意欲もあるのに、授業料が払えないから灘高をあきらめる、という事態なら交通費よりも生活全般を支援するような、他の手当てが必要な状況という見方もできそうだ。兵庫県が無償化を進める大学だけでなく、学校はすべて少子化による「構造不況」業種。すでに供給過剰の可能性もあり、近い将来の大規模な再編や統合は避けられそうにない。そもそも生徒数が少ないので、経営を維持するための学校間での生徒の奪い合いが、持続的でないのは明らかだ。そうした児童、生徒、学生の奪い合いに行政が加担するなら財政の消耗にもつながりかねない。

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