施設名「新開地」こだわり、大きな傘開く式典 新開地アートひろば開業

20230428アートひろば

【神戸経済ニュース】旧神戸アートビレッジセンターが初の大規模な改装を終え、「新開地アートひろば」(神戸市兵庫区)として再開業するのを翌日に控えた28日、神戸市は地域団体の関係者や近隣の幼稚園児らを招いて同施設のオープニング式典を開いた。あいさつした神戸市の久元喜造市長(左の写真右)は、設備のリニューアルについて触れたうえで「もう1つのリニューアルは、名前を変更したということ」と説明。「やはり新開地という名前が入ったほうが、いいのではないか」との観点で、新たな施設の名称を決めたという。

 神戸市兵庫区の新開地地区は戦前に「東の浅草、西の新開地」と呼ばれたほど、にぎわった繁華街だったが、日本の造船業の縮小とともに華やかさを失い、1995年の阪神淡路大震災では大きな被害を受けた。だが最近では18年に神戸で唯一の上方落語の定席「喜楽館」がオープン。久元市長は「にぎわいのある、魅力的な街にしていこうという地域の方の熱意、熱量はすごく大きなものがある」と指摘。「新開地の名前を冠した広場に遠くからも足を運んでいただいて、子供たちの創造性を育むなど、思い思いの時間を過ごしてほしい」と話した。

 旧神戸アートビレッジセンターは震災翌年の1996年に開設した文化芸術施設。小劇団や現代美術などの発表の場として使われてきた。「神戸新開地ジャズヴォーカルクィーンコンテスト」の会場としても知られる。ただ開業から25年以上が経過し、一部で老朽化が目立っていた。改装を機に1階にあったギャラリーはミニ映画館だった地下1階に移し、1階にはワークショップなどにも活用する子供スペース「てててパーク」を設置。道路沿いのガラスは透明度を高め、中が見えやすくした。加えて2階ホールの音響施設を更新した。

 式典ではテープカットの代わりに、雨でも子供たちが元気に遊べるようにと玄関の吹き抜けに飾った大きな傘(右の写真)を開いた。久元市長と、この日限りで議員を引退する安井俊彦・神戸市議会議長(左の写真左)、新開地周辺地区まちづくり協議会の高四代会長(同中)が、幼稚園児とともに20回ずつハンドル回すと、閉じていた傘が徐々に開いていった。4階のリハーサル室、3階のシルクスクリーン工房や会議室、地下1階の音楽スタジオは従来通りに貸し出す。利用料金も変更しない。1階カフェだけでも利用できる。

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