コンピューター「富岳」が初の一般公開 神戸医療産業都市、3年ぶり現地公開で

20221030富岳見学会

【神戸経済ニュース】理化学研究所の計算科学研究センター(神戸市中央区)は29日、スーパーコンピューター「富岳」を初めて一般公開した。事前に申し込んだ10〜15人前後のグループが15回に分かれ、合計で約200人が富岳を実際に見学した。参加者は富岳を設置している計算機室に入り、「世界一」のコンピューターである富岳を目の前に担当者の説明を聞いたり、記念撮影したりと普段は入れない場所を楽しんでいた。理研は神戸医療産業都市の一般公開に参加し、行事の一環として富岳を一般公開した。(1枚目の写真は「富岳」の法被を着た担当者と見学する高校生ら)

 富岳を設置する前に同センターに設置していたスーパーコンピューター「京」は、年に1度の神戸医療産業都市の一般公開に合わせて見学の機会を設けてきた。だが2020年、21年と新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、神戸医療産業都市の一般公開がネット上での動画配信だけになったため、21年3月に利用を始めた富岳は、これまで実物を一般公開する機会がなかった。今回も新型コロナ対策で、参加者を中高生・高専生と引率者に限定。京として最後だった18年は1日に3000人超が見学に訪れたが、これに比べると小規模になった。

 神戸医療産業都市にとっては、現地でイベントを開催する一般公開は19年以来3年ぶり。動画配信と現地開催を両方実施する「ハイブリッド開催」にしたのは初めてだ。日程は29〜30日の2日間を設定したが、現地でのイベントは29日だけにとどめ、すべて事前予約制。30日は動画配信だけに限定と、密集回避を徹底した。この結果、参加者の募集を始めると中高生を中心に応募が殺到し、ほどなく全イベントが定員になった。

20221030講演会

 会場の定員100人で実施した講演会「神戸医療産業都市で働く"達人"のリアル」は当初、神戸医療産業都市内のホールで、会場の聴講者だけを想定したイベントだった。だが聴講者を募集したところ、すぐに定員に到達したためネットを通じた配信も実施に切り替えた。中央市民病院の現場で日々救急に携わる救命救急医や、神戸医療産業としで開発された国産初の手術支援ロボット「ヒノトリ」を手術室で使う準備をする臨床工学技士、医薬品の添付文書は薬を開発した人の思いが詰まっているという臨床開発モニターの3人が仕事について話すと、ネットでも現地でも多くの人が熱心に聞き入った。(2枚目の写真は講演会場)

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