在来複合ターミナル建設、中突堤中央ビル再整備など盛る 神戸港中計案で意見募集

20221028神戸港中期計画

【神戸経済ニュース】神戸市が11月18日まで意見募集を実施している「神戸港中期計画(案)」では、「港湾・産業」分野として在来貨物もあつかえる複合ターミナルの形成に向けた検討や、「にぎわい・都市」分野で中突堤中央ビルの再整備などを「短期(おおむね5か年)」で取り組むこととして示した。港湾としての機能強化と、以前は港湾として使われた湾岸部の再開発を同時に進める。(図は「複合ターミナル」イメージ=神戸市提供)

 六甲アイランドの南西部にあるコンテナターミナルでは、コンテナに加えて自動車や建設機械、重量物など多様な貨物をあつかえる「複合ターミナル」建設の候補地として挙げた。神戸港の特徴であるコンテナ以外の貨物の取り扱いができるほか、非コンテナ貨物をコンテナ化する機能なども備えることで、輸送手段がマルチモード化(多様化)する。国際コンテナ戦略港湾としても競争力が高まると見込む。

 このほか港湾機能の強化の一環として、六甲アイランドの南側に埋め立て中の地域についても、土地利用の検討を始める。世界基準の高度な物流ターミナルにするには、どういった機能が必要かなど検討を進める考えだ。同時に神戸港全体で、省エネや水素の活用による二酸化炭素(CO2)排出削減と、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進による生産性向上や労働環境の改善も進める。

 港湾都市の整備では、具体的に計画がある新港第2突堤や周辺に加え、中突堤や周辺の再開発を急ぐ。ポートアイランド「しおさい公演」、六甲アイランド「マリンパーク」、HAT神戸「なぎさ公園」の、にぎわい作りも引き続き取り組みたい考えだ。BRT(バス高速輸送システム)やLRT(次世代型路面電車)と海沿いの遊歩道整備によって、湾岸地域の回遊性向上に具体的に取り組むことも明記した。

 総じて「世界から選ばれ続ける総合物流港」をめざすという。神戸港中期計画は、神戸開港150年を記念した2017年に、30年程度を見据えて神戸港がめざす将来像を示した「神戸港将来構想」を軸に、社会情勢の変化なども取り入れて10年程度に取り組む内容や方針をまとめる。18年の高潮被害や、20年からの新型コロナウイルスの影響で議論が中断したが、21年度から議論を再開して案をまとめた。神戸市の「意見募集」サイトの送信フォームなどから、意見を受け付けている。

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