3月の神戸港、輸出入総額は2年ぶり高水準 輸入は同月最高で「コロナ前」超す

20210419貿易統計

 神戸税関が19日に発表した3月の貿易統計(速報)によると、神戸港を通じた輸出入総額は前年同月比11.3%増の8224億円だった。2カ月連続で前年同月を上回り、月間の輸出入総額としては新型コロナウイルスの感染拡大前である2019年3月以来2年ぶりの高水準になった。輸出額も19年3月以来2年ぶりの高水準。輸入額は比較できる1979年以降で、3月としては過去最高を更新。新型コロナの感染拡大前の水準も上回った。

 輸出額は前年同月比10.1%増の5334億円だった。米国、ロシア、オーストラリアなどへの建設用・鉱山用機械が45.6%増の355億円と大幅に伸びた。中国や香港向けが増えたプラスチックと、インドやインドネシア向けが増えた非鉄金属は、過去最高額になった。輸出先の地域別で見ると、中国への輸出が19.8%増の1320億円と大幅に伸びた。欧州連合(EU)へは5.4%減の594億円だった。

 輸入額は13.6%増の2890億円。フランスやオーストリアから自動車などの輸送用機器が2.7倍の103億円と大幅に増加した。シンガポールやスウェーデンからの医薬品、チリや韓国からの無機化合物も増えて、輸入額を押し上げた。輸入元の地域別では、EUからが35.6%増の667億円と3月としての過去最高だった。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国からも15.5%増の584億円と3月としての過去最高だった。

 3月の平均為替レートは1ドル=107円13銭と、前年同月に比べ83銭の円高・ドル安だった。全国の輸出入総額に占める神戸港のシェアは、前月比0.2%上昇の5.8%になった。

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