20年の神戸港、新型コロナで輸出入総額が10.9%減少 12月は15カ月ぶりプラス
- 2021/01/21
- 19:10
神戸税関が21日に発表した2020年の貿易統計(速報)によると、神戸港を通じた輸出入の総額(速報値)は前年比10.9%減の7兆9024億円と2年連続で減少、12年以来8年ぶりの低水準だった。輸出額、輸入額ともに減少した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた世界各地での都市封鎖などで、幅広い需要が低迷した影響を受けた。外国為替市場で円相場が上昇したことで、円換算値が目減りした影響も出た。年間の平均為替レートは1ドル=106円98銭と、19年に比べ2円10の円高・ドル安だった。
輸出額は前年比11.8%減の4兆9010億円だった。品目別でみると米国やロシア向けの「建設用・鉱山用機械」が22.2%減の2437億円と減少が目立った。中国やインドネシア、米国向けのギアボックスなど「自動車の部分品」も、33.1%減の1120億円と減少。半面、リチウムイオン電池の材料になる「無機化合物」、中国向けを中心とした「精油・香料および化粧品類」、中国向けなどの「非鉄金属」はいずれも年間の輸出額としては過去最高を記録した。
一方、輸入額は前年比9.3%減の3兆14億円だった。中国や米国からの「無機化合物」が20.2%減の1113億円、カナダやフィンランドなどからの「非鉄金属」は24.8%減の822億円、フィリピンやチリなどからの「金属鉱およびくず」は29.3%減の525億円だった。半面、加熱式を中心としたイタリアからの「たばこ」は21.7%の2741億円と、過去最高額だった。パソコンなど中国や米国からの「事務用機器」の輸入も23.2%増の333億円と、やはり過去最高を更新した。
神戸税関が同時に発表した2020年12月の輸出入総額(速報)は、前年同月比1.0%増の7348億円と、1年3カ月ぶりに前年同月比でプラスになった。輸出額は5.5%増の4926億円と、やはり1年3カ月ぶりに前年同月比で増加。「建設用・鉱山用機械」の輸出額が71%増の295億円と伸び、輸出額を押し上げた。半面、輸入額は7.0%減の2421億円と、引き続き伸び悩んだ。
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