神戸空港〜六甲山〜有馬温泉、タッチ決済スタートで式典 訪日客の利用に期待

20240412タッチ決済式典

【神戸経済ニュース】神戸市は11日、神戸空港から六甲山を経て有馬温泉に向かう場合に使う鉄道やバスの大半と神戸市営地下鉄の全駅で、同日からクレジットカードなどの「タッチ決済」の利用が始まったのを記念した式典を開いた。乗車券を買わなくても、クレジットカードなどを自動改札機にかざすことで、地下鉄に乗車できるようになる。地域で一斉にタッチ決済を導入して、プリペイドカードなどを持たなくても幅広く移動できるようにする取り組みは、全国でも初めて。

 式典はタッチ決済を導入した各社の駅員や乗務員などと、中央区のキャラクター「かもめん」が集まり、外航客船が接岸する客船ターミナル「ポートターミナル」の待合ホールで開いた(1枚目の写真)。この日は約2000人の乗客、約1000人の乗員を乗せた客船「セレブリティ・ミレニアム」が到着したこともあり、訪日客などが日本だけで利用できる交通系ICカードなどを購入しなくても、クレジットカードがあれば有馬温泉まで鉄道で訪れることができるのをアピールした。

 すでに神戸市の都心を巡回するバス「シティーループ」「ポートループ」では2022年からタッチ決済を導入している。両路線を運行する神姫バス(9083)によると、現在はポートループでのタッチ決済の利用する乗客は全体の3%程度。両路線で合わせて月間1500人程度の利用があるという。他の交通機関でも導入が進み、「神戸ではタッチ決済が使える」との認知度が高まれば、乗客の乗り降りがより円滑になることなどに期待する。

20240412タッチ決済デモ

 みなと観光バス(神戸市東灘区)は、JR灘・摩耶駅と摩耶ケーブルを結ぶ「坂バス」などでタッチ決済を導入。式典に出席した松本浩之社長は「訪日客が乗りやすくなり、乗客の幅が広がるほか、日常的な利便性向上にもつながりそう」とみている。加えて「将来的には観光MaaS(マース=交通のデジタルサービス)などにも連携できると期待している」と話していた。

 神戸市は2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)を控え、神戸市内の交通機関に対してタッチ決済の導入を促す補助金を23年度に設定。神戸新交通(神戸市中央区)、神戸電鉄(9046)、神戸六甲鉄道(旧六甲山観光、神戸市灘区)、こうべ未来都市機構(神戸市中央区)、みなと観光バス(神戸市東灘区)は補助制度を活用した。このほか神戸市営地下鉄も11日から全駅に、タッチ決済に対応した改札機を導入した。(2枚目の写真は神戸市が実施したタッチ決済のデモ=11日、ポートライナー・ポートターミナル駅)

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