関治之氏「スピード感の差は行政の工夫で」 GovTechサミット2021

20210314関治之氏

 12日に神戸市が開催した「GovTech(ガブテック)サミット2021」では、同市のチーフ・イノベーション・オフィサーを務める関治之・コード・フォー・ジャパン代表(写真=神戸市が配信した動画より)が講演し、行政とスタートアップが連携する際に「どうしてもスピード感の差があるが、行政に工夫できるところが多い」と話した。関氏は神戸市がスタートアップと連携する際に、自由度の高い制度を部分的に設定するなどの制度設計に加え、課題が発生した背景などの情報をスタートアップとしっかり共有することが大事だと指摘した。

 予算を組み立てる年単位で物事を考える行政と、1年間で数倍や10倍超といった成長をめざすスタートアップでは、「どうしても時間の感覚が異なる」と関氏は指摘。さらに「経済合理性以外のゴールがあるのも行政の特徴」とあって、行政とスタートアップの視線は互いに「最初からは合っていないことが多い」。従って、課題が発生した背景や、課題が解決した後の展望を行政がしっかりとスタートアップに伝えることで「ゴールを共有できるか」が、両者の連携が成功するかの鍵になる、と関氏は主張する。

 そのうえで関氏は、スタートアップが行政と連携する理由は、信用補完であったり、業界内外での知名度向上といった面が大きいとも指摘。行政が広報に協力することや、スタートアップとともに開発したサービスを他の自治体に横展開して、成長の機会にするのもスタートアップ支援の意義になると話していた。

 「ガブテック・サミット2021」では、行政(Government)がテクノロジー(Tech)を取り込むことによる行政の効率化と、スタートアップ育成・支援を同時に進めるガブテックのモデルとして、「アーバンイノベーション神戸」の成果をまとめて発表した。

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