バスケ西宮S、逆風は入場料収入の減少 「コロナとプロスポーツ」神商セミナー

20210224渋谷順氏

 バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)西宮ストークスの運営会社に、個人で9割超を出資しているスマートバリューの渋谷順社長(写真)は24日、神戸商工会議所の神戸スポーツ産業懇話会が開いた第9回特別公開セミナーで講演し、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため「観客数は定員の4分の1ぐらいで運営しており、チケット収入が落ち込んでいる」と新型コロナが経営上の逆風になっている現状を明らかにした。現在の収益は「赤字になるか黒字になるかといったところで、選手もがんばっているがフロントもがんばっている」と語った。

 一方で渋谷社長は、昨年10月に米プロバスケットボールNBAのジャズが昨年10月に買収されたときの価格が1733億円だったと指摘。2011年にDeNAが横浜ベイスターズを買収した際の価格が約100億円にとどまったことを引き合いに、「Bリーグは、この差を埋めていく」「海外展開などをていねいにすれば、まだまだ伸び代があるのが日本のスポーツ界」などと、改めてBリーグの意義や戦略を強調した。

 今回の特別公開セミナーは「ニューノーマル時代のプロスポーツチームの現状と今後の展望」をテーマに設定。渋谷氏に先立って講演した関西学院大学の林直也教授は、サッカーJリーグが公表した各チームの前期業績から入場料収入が半減したと仮定すると、今期はJ1の18チームのうち17チームが赤字に転落すると試算。ネット配信やデジタル技術の活用など、新たな付加価値作りが欠かせないと話していた。

 あいさつした懇話会の代表世話人である流通科学大学の山口泰雄特任教授は「まだまだスポーツにイノベーションは必要」と強調。同じくあいさつした懇話会の会長を務める、神戸商工会議所の尾山基副会頭(アシックス会長)は、懇話会の参加社数が100社を超えたことなどもあり、「新たなビジネスが生まれるところも見たい」と述べ、神戸からスポーツに関する新たな事業が生まれることへの期待を述べた。

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