尾山アシックス会長「ポストコロナありえない」 世界で感染症への意識高まり

20201128尾山アシックス会長

 アシックスの尾山基会長CEO(最高経営責任者、写真)は27日、同氏が会長を務める神戸商工会議所の神戸スポーツ産業懇話会が開いた「3周年記念セミナー」で講演し、「ポストコロナはありえない」と述べ、新型コロナウイルスの感染が収束しても、多くの人が感染症対策の継続を望むとの見通しを示した。たとえば日本でも関心を集めたエボラ出血熱は、現在も感染拡大と収束を繰り返す。新たな感染症が広がるとの警戒感も残るとみられる。新型コロナをきっかけに、感染症への意識が世界で高まったため「コロナ後と言われてもピンとこない」という。

 一方で、多くの人が運動・スポーツに取り組む習慣はさまざまに形を変えて、今後も普及するとも予想する。新型コロナで「フランス・パリでは最も厳しく外出を制限した3〜4月でも、ランニングのための1時間の外出が認められた」と指摘。通勤時の自転車利用が増えているほか、ランニングや自宅トレーニングの充実に関する消費が大幅に増加していることに、そうした流れが表れているとの見方を示した。アシックスのランニングシューズの販売は米欧の小売り店で回復し、足元では前年同月を上回る勢い。「小売り店が運営しているネット通販が伸びているとみており、いま調べているところ」と話していた。

 DMO(観光地経営組織)神戸観光局の会長も務める尾山氏は、神戸を訪れる観光客の変化にも言及した。この夏、神戸を訪れた観光客は大阪府からが最も多かったという。昨年は東京都が1位だったが、今年は3位。今年の2位は兵庫県内からの観光客で、「車で行きやすいところで観光している」と分析している。緊急事態宣言を受けた自粛期間の息苦しさの反動に加え、個人消費を喚起する政府の「GoTo」キャンペーンもあって、神戸では有馬温泉や六甲・摩耶といった自然に親しめる観光地の人気が一段と高まっているとも話し、新型コロナをきっかけとした構造変化の例になるとの見解を示した。

 神戸スポーツ産業懇話会は2017年9月に設立した。東京五輪など日本でスポーツの国際大会が連続する「ゴールデンスポーツイヤーズ」の2019〜21年を控えた設立で、神戸経済の活性化などをめざした。この日のセミナーでは懇話会の代表世話人である流通科学大の山口泰雄特任教授と、神戸市の岡田健二・文化スポーツ局長も講演し、スポーツの普及による健康への寄与や、観光への影響などについても言及した。

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