MORESCO、愛媛大学とアレルギー治療薬の共同開発で合意 年内に薬効評価など

 東証1部上場のMORESCOは15日、愛媛大学と新たな作用メカニズムを持つアレルギー疾患治療薬を共同研究開発することで合意したと発表した。新たな治療薬は、愛媛大学の山下政克教授(免疫学・感染防御学)らの研究グループが発見した医薬品候補の物質をもとに開発する計画。MORESCOがハードディスク表面潤滑剤などの特殊合成潤滑油の開発で蓄積した合成技術や精製技術を活用し、医薬品になる新たな化合物を開発する。

 ハードディスク表面潤滑油はハードディスクの表面を数ナノ(ナノは10億分の1)メートルの膜で覆い、ディスク表面を保護することで情報を守る。MORESCOが持つナノレベルで化合物を合成する技術を愛媛大学が評価した。MORESCOは2018年に「メディカル材料プロジェクト」を立ち上げ、医薬品材料の開発を模索していた。MORESCOの技術と愛媛大学の医学的知見を出し合い、新たな医薬品開発につなげる。

 元になる医薬品候補の物質は、気管支ぜん息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など、幅広いアレルギー疾患に治療効果が期待できるという。年内には両者で作成した新たな化合物について、薬効と実験動物での薬物動態の評価を終え、特許を取得したい考えだ。特許取得後もできるだけ早く実用化できるよう、共同の研究開発を進める方針としている。

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