大栄環境とコープこうべ、食品廃棄物の肥料化で認定取得 下旬に事業開始へ

20240314肥料散布

【神戸経済ニュース】廃棄物処理が主力の大栄環境(9336)と生活協同組合のコープこうべ(神戸市東灘区)は、店舗で発生する食品廃棄物から肥料(たい肥)を製造し、店舗で販売する農作物の栽培に活用する「食品リサイクルループ」の認定を農水省と環境省から取得したと発表した。コープこうべの店舗で発生した食品廃棄物を大栄環境が収集し、同社の三木リサイクルセンター(三木市)で肥料化する。コープこうべの子会社コープエコファーム(三木市)が肥料を活用して野菜を栽培し、再びコープこうべの店舗で販売する計画だ。

 産業廃棄物は許可なく市境を越えて移動させることができないため、食品リサイクルループの認定を受ける必要があった。6日付で認定を取得したことで、兵庫県内各地あるコープこうべの店舗から発生した食品廃棄物を、三木市に運搬して肥料化することができるようになった。両者で連携した肥料の製造は事業は今月下旬にも開始する予定だ。

 コープこうべは23年3月期に59.1%だった食品リサイクル率を、80%まで引き上げる取り組みの一環と位置付ける。これまでも同生協は独自で食品リサイクルループの認定を受け、農場内で肥料を製造していた。ただ大栄環境と連携することで、回収する食品廃棄物の量を増やせるようになる。従来は野菜や精肉の加工くずだけを肥料の材料としていたが、今後は日配品の廃棄物なども肥料の材料に活用する方針だ。

 コープエコファームは、地元農家などが設立した旧みずほ協同農園の株式をコープこうべがすべて取得し、23年7月に発足。13ヘクタールの農場を運営し、ホウレンソウ、コマツナ、キクナといった葉もの野菜に加え、大根、トマト、ジャガイモなども栽培している。収穫した野菜はコープこうべに卸売り。旧みずほ協同農園だった23年3月期の売上高は7000万円だった。(写真は製造した肥料をコープエコファームで散布する様子=コープこうべ提供)

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