スーパーコンピューター「富岳」2部門で7期連続の世界一 TOP500は2位維持

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【神戸経済ニュース】理化学研究所は22日、富士通と共同開発して計算科学研究センター(神戸市中央区)で2021年3月に本格運用を開始したスーパーコンピューター「富岳」(写真=資料)が、およそ半年ごとに発表する世界のスーパーコンピューターのランキングのうち2部門で7回連続で首位を獲得したと発表した。理研によるとランキングは独ハンブルグで開催中の高性能計算技術に関する国際会議「ISC2023」で発表された。

 7期連続で世界トップだったのは、実際のアプリケーションなどでよく利用される計算方法でみた処理速度のランキング「HPCG」と、ビッグデータの分析で重要になる大規模グラフ解析の性能ランキング「Graph500」の2部門。計算速度を競う「TOP500」では2位を維持した。人工知能(AI)で主に使用する演算方法でみる性能の指標「HPL-MxP」(旧名称「HPL-AI」)では3位になった。

 順位は前回22年11月に発表されたのと同じだった。富岳としては安定運用期に入った形で、学術分野や産業分野など幅広い分野で一段の活用をめざす。理研は富岳が学術研究DX(デジタル・トランスフォーメーション)の基盤になるとみている。一方で理研は、富岳の次の世代のコンピューターシステムに関する研究にも、22年8月から着手したという。今後の調査研究にも、富岳の製作や富岳向け応用ソフト開発で蓄積したノウハウが生かされる見通しを示している。

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