金田GセブンHD会長「今期は退店予定ない」 前期3店舗が純減・今期29店増に

20230523金田Gセブン会長

【神戸経済ニュース】「業務スーパー」「オートバックス」の加盟店を展開するG-7ホールディングス(GセブンHD、7508)の金田辰三会長兼社長CEO(最高経営責任者)は23日、大阪市内で開いた決算説明会で2023年3月期は閉店がかさみ店舗数は3店舗の純減になったのを明らかにしたうえで、「今期は退店の予定がなく、(既存店は)現有勢力でやっていく」との方針を示した。今期は業務スーパー12店舗を含む29店舗を出店する計画で、期末には29店舗の純増をめざす。(写真は前期決算を説明する金田氏)

 前期は、農産物直売場「めぐみの郷」の中部地方と関東地方の店舗をすべて閉店。21店舗が減少した。さらにミニスーパー「リコス」(旧ミニピアゴ)を6店舗閉店するなど、不採算店の退店で29店舗が減少。一方で新規出店が業務スーパー8店舗、精肉店「お肉のてらばやし」12店など合計26店舗だったことから、差し引きで店舗数は3減になった。ただ、これで黒字回復が見込めない不採算店の撤退は一巡。「現在は赤字でも、黒字化に向けて取り組む」ことで、今期は店舗の撤退を予定していないという。

 ただ個人消費の活性化などを背景に、店舗開発は競争が激しくなっている。金田氏は、居抜き物件の情報が入ったら「社長みずから見に行って、ロケーションのマーケティングがOKであれば、その場で(契約を)即決しないと他業態に取られる」といったスピード感が求められるようになっているのが現状。同社が求めている居抜き物件の紹介も、足元で減りつつあるという。「そうした中でも情報を取って、新規出店に取り組みたい」と話した。

 M&A(合併・買収)による店舗数の拡大も並行して進めるが、店舗開発と同様に競争が激しくなっているという。まとまった規模の企業の場合は、流通大手と競合するケースがある半面、小粒の企業は買収しても「急速な店舗網の拡大」というメリットを受けにくい。ただ中期経営計画で示す26年3月期に連結売上高2500億円、経常利益100億円の目標を達成するには、GセブンHDのグループが運営する店舗は1000店舗ほどに膨らむとみる。このため「やりとげることが大事」と引き続き店舗開発には積極的に取り組む姿勢を見せていた。

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