「ボトルキープ」できるカフェいかが? 象印など、マイボトル普及に向け実証実験
- 2022/02/15
- 14:22
【神戸経済ニュース】象印マホービン(7965)と萩原珈琲(神戸市灘区)は15日、萩原珈琲が運営する神戸市役所1階のカフェで客の「マイボトル」を預かる有料サービスの実証実験を始めた。客のマイボトルはカフェが洗浄、保管して、注文を受けたときは飲み物を入れた状態で渡す。商品の受け渡しには専用のロッカー(写真=矢印は神戸経済ニュースが追加)を使うこともでき、QRコード決済で並ばずに受け取れる。マイボトルを使う利便性を高め、普及につなげたい考えだ。
LINE公式アカウントの「ZOJIRUSHI MY BOTTLE CLOAK」を友だち登録し、同アカウントに向けて注文。QRコードの「PayPay」で決済すると、ロッカーで受け取る場合は、そのためのQRコードが送られてくる。今回の実証実験では、初回に専用のマイボトルを購入することにした。マイボトルはカフェの店員から受け取ることもできる。使い終わったマイボトルは再び店舗に預けると、店舗の従業員が洗い、次の注文を受けるまで店舗で保管する。
使い捨て容器を減らす観点からマイボトルには関心が高まっているが、実際はカフェの多くが紙コップなどの使い捨て容器で飲み物を提供するケースが多い。象印がマイボトルを使わない人に理由を聞いたところ、マイボトルを持ち帰って家で歩く手間や、マイボトルを持ち歩く手間を指摘する声が多かったという。このため「行きつけの店」がマイボトルを「ボトルキープ」すれば、マイボトルの普及につながると考えた。実証実験ではマイボトルをめぐる利便性向上で需要が喚起できるか、またカフェにとってどの程度の負担増になるかなどを調べる。
利用する際は最初に2500円の専用ステンレスボトルを2500円で購入する必要がある。実証実験の期間中は同ボトルに2000円分の飲食ができるポイントが付く。神戸市役所1階のカフェではコーヒー1杯の価格が通常410円だ。持参するマイボトルの場合は360円で提供と、割安になる。実証実験のカフェに預けるマイボトルだと、450円に価格が上がる分、マイボトルを洗ったり、持ち歩いたりする手間が省ける。実証実験は3月1日からシアトルズベストコーヒー淀屋橋住友ビル店(大阪市中央区)でも実施する。いずれも4月30日までの予定だ。
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