神戸「大学」ビーフに教授も納得 ラ・スイートで試食、研究成果を確認

20211215神戸大学ビーフ

【神戸経済ニュース】ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド(神戸市中央区)では、「神戸大学ビーフ」を使用したコース料理を2022年2月末まで提供することから、「神戸大学ビーフ」の生産に関わる神戸大の教員と同ホテルのレストランシェフとの意見交換会を14日に開いた。同ホテル内のレストラン「鉄板焼 心」で木下学シェフ(写真左)が料理を提供。加西市にある神戸大学食資源研究センターの大山憲二教授(同右)と吉田康子助教(同中)が試食した。

 神戸大学ビーフは、神戸大学農学部の学生が農業実習に使用するほか、品種改良の研究などを目的に飼育している但馬牛から生産する。年間に20頭強しか出荷しないため、大学関係者でもめったに食べる機会がない希少な牛肉だ。神戸大学では1970年代ごろに飼育を始め、肥育などノウハウの蓄積もある。牛の品評会では高い成績を獲得した実績もあり、枝肉の多くは「神戸ビーフ」として認定を受けている。

 同ホテルで使用しているのも神戸ビーフの認定を受けた神戸大学ビーフ。ホテル側は試食として「神戸大学ビーフの炙(あぶ)り寿司」「神戸大学ビーフのコンソメ」「神戸大学ビーフすき焼き風」「『心』特製カレー」の4品を提供した。通常はステーキが中心である鉄板焼きレストランのコースで、メーンの料理をあえて「すき焼き風」にすることで「意外感から、神戸大学ビーフがより印象付けられるのではないか」と木下シェフは話す。

 兵庫県産の牛肉は従来、脂(あぶら)の量を増やすことをめざして品種改良が進んできた。ただ近年では脂の量は十分とみて、脂の質を上げることに研究開発の軸足が移ったという。和牛の育種が専門である大山教授は、「調理しているのを見て脂の量が多すぎるのではないかと心配したが、実際に食べてみると脂が重すぎない中で、風味も維持できていることが確認できた」と、食資源研究センターでの研究成果に納得していた。

 ラ・スイートでは「地産地消」を基本とした献立を提供する中で、同センターが開発して兵庫県で生産するジャガイモの新品種「はりまる」を定期的に使用。同センターとの情報交換の中で「神戸大学ビーフ」にも関心が向かい、レストランでの採用を決めたという。神戸大学ビーフを使ったメニューは「五国冬フェアディナーメニュー」(1万4300円=税込み・サービス料別)、「五国冬フェアランチメニュー」(5390円=同)など。

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