シスメックスの4〜6月期、純利益33%減 世界的に検査試薬伸びず減収で

シスメックス決算20200805

 シスメックスが5日に発表した2020年4〜6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比33%増の44億円だった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、新型コロナ以外の患者が病院を訪れる機会などが減少。世界的に血液検査や尿検査などの検査数が減少し、利益率の高い検査試薬の販売が影響を受けた。検査機器の販売は増えたが、補えなかった。

 売上高は12%減の605億円、営業利益は38%減の69億円になった。地域別売上高をみると、日本が7.5%減、米州が11.6%減、欧州・中東・アフリカ(EMEA)が5.1%減、中国が21.7%減、アジア・パシフィックが10.8%減と、全地域で売上高が減少。いずれも検査試薬の販売が落ち込んだのが減収の主因だ。都市封鎖(ロックダウン)や行動規制の影響で出張旅費など経費は減り、販管費は抑えられたが、減収が響いて減益になった。

 21年3月期の連結業績予想は、引き続き開示を見送った。新型コロナの感染再拡大(第2波)などの動向が不透明で、合理的な予想は難しいと判断した。ネット接続型の血液検査機器の稼働状況から足元では検査数が例年並みに回復しつつあると推定。現時点の売上高予想は、7〜9月期に前年同期比で微減、10〜12月期に5%程度の増加を見込むが、前提条件が揺らぎかねず金額のとしての開示は難しいという。

 一方で、年間配当金は前期据え置きの72円(うち中間36円)とする計画を表明。これまで配当予定は示していなかったが、株主への利益配分は安定的に継続する意向を示した形だ。

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